教会内で女性権運動を進めた人物として知られている。1974年末
日聖徒の女性対象の新聞エキスポネントIIをクラウディアと共同
で創設し、「モルモンの姉妹たち」(1976年)「女性の聖徒」を
刊行している。
アルリッチは初めから熟達した活動家であったわけではなかった。
例えばダイアログ誌の編集を任されたときまだ最先端の重い主題
を扱う用意ができていなくて、編集長のロバート・リーズの要求
と批判に苦労していた。しかし、もまれ経験を積むうちに執筆を
重ね学位も取得して、力量をそなえ影響力を発揮するようになっ
ていった。控え目であった自分はそのことに目覚め、境界線を越
えていったと言う。
当初、教会の中で自分は教えるのが性に合っていて管理・運営
(administer)することに関心がなかった、と述べている。しかし、
男性中心の保守的な教会の中に女性の立場に関して矛盾が多いこ
とに気付いて質問し、抗議し手紙を書く自分がいた、と回顧して
いる。信仰や証を述べることは静かに座っているほかの女性たち
のすることと考えていた。
しかし、アルリッチは危機に遭遇する毎に本当は自分も信仰や証
を述べることと無縁ではないことに気付いていったという。「教
会がよくなっていくように配慮する、過去を大事にし未来を台無
しにしてはならない、男性に欠点があるにしても彼らを愛し尊重
する、誰も耳を傾けなくても進んで語る」ためには信仰が必要で
はないか、将来どのように改善されていくか不明であるとき、自
分の個人的経験を語ることは証を述べることではないのか、と述
懐する。
問題に取り組むうちに人のために役立つ能力が増し、人に向けて
自己を開くことによって予期しないほど知識と信仰が強められた、
と’81年の記事を結んでいる。
Source: Laurel Thatcher Ulrich, “The Pink Dialogue and
Beyond,” Dialogue, 14:4(Winter 1981)
*女史の学問上の業績、経歴については Expedia の記事参照。
http://en.wikipedia.org/wiki/Laurel_Ulrich
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