
22日(金)は「お行儀の善い女性は歴史をつくることは滅多にな
い」という題で、23日(土)は「政教分離とモルモン」、27日
(水)「非文字史料からたちあげる歴史」というテーマでいずれ
も18時から2時間行われる。
アルリッチ女史はアメリカ初期の歴史、女性史で知られ、歴史学
でピューリッツア賞など数々の賞を受賞し、ハーバードで栄誉あ
る300周年記念教授職についている。女史は敬虔なモルモン教徒で、
ハーバード大学で末日聖徒の学生組織の顧問を務めインスティチ
ュートの教師もしている。しかし同時に女性権運動家として知ら
れ、一度BYUで女性のための大会で話すことを断られている。
(2004年に講演実現。)「お行儀の善い女性は歴史をつくることは
滅多にない」という言葉は、注目を集め全米でもてはやされるに
至り、女史は同名の著書を2007年に著している。
出席を希望する人は英語のセミナーなので予約の必要はなく、参
加できるようである。連絡先 03-5454-6969 アメリカ太平洋地域
研究センター。
(このニュースを知った私はセミナーに参加したいが、距離と他
の都合で行けないのが大変残念である。モルモン歴史学会でもよ
く知られた名前である。)
参考
2009/5/26 アルリッチ(Laurel T. Ulrich)女史のプロフィール
に飛入りで参加しました。
出席者は25人ぐらい。皆さん大学の先生とかでその道の専門家ばかり。インテリな雰囲気…場違いなところに来てしまった。(汗)
通訳がいると思いきや全ての会話は英語。(汗)
内容をどこまで正しく理解できたかは不明ですが
全然「政教分離とモルモン」ではなくて
ジョセフ・スミス殺害後からソルトレーク入植までのモルモンの歴史(つまりアメリカの歴史である)を当時の女性の日記(数多く残されている)から再構築する、アルリッチ女史が今まさに取り組んでいる仕事の紹介ということで、講義がありました。
かなりコアなモルモンネタ。だから英語でもなんとか話の輪郭は理解できたのかも。というか皆さん退屈しないのか心配でした。アルリッチ女史にとっては自分のルーツを探す研究なのかも。
多妻婚はもちろん重要な歴史的背景として紹介され、宗教的救済のため、また教会内に強固な絆を築くため導入されたと説明していました。女性たちも多妻婚の教義を信仰によって受け入れたこと(苦しみを多くもたらしたけれども)、手紙や日記から、同一の出来事を何人もの人がそれぞれの視点で日記に記している!、読み解いていました。
女史の歴史へのアプローチは教会的には保守的で批判的な解釈は行わず日記から当時のモルモンの女性の生活と思いを紹介するといったものでした。
そうブッシュマンのジョセフ伝のような感じ。
自身のこともモルモンとはいわず末日聖徒といってました。
ただ、旧約のキリスト教的な解釈、切迫した終末感は当時のアメリカの一般的な宗教的な流れ、とかいった彼女の言葉から歴史学者として当然それなりの批判的な解釈は持っているんだろうなと感じました。
ちなみにモルモンの参加者は私ひとりでした。
主催者はきっと誰かモルモンの人が来ると思っていたそうですが知り合いにはモルモンの人がいなかったということで、日本にはモルモン教徒が少ないという印象を持っていたそうです。それはつまりキリスト教やアメリカ歴史を研究しているモルモンが日本の大学にはいないということかな…。
ご主人とは駒場東大駅まで話しながら帰りましたので少しお近づき?になれました。日本語のモルモン書の序文が変更された話題をふったのですが模範的というか保守的というか、私も腐っても2世ですから直感的に分かるのですが、信仰の篤い正統派モルモンでした。もっとお話したかったですがさすがオフ会に行けるほど厚かましくはなれなかったので帰ってきました。その日の運動会で熱射病気味でもあったし。
以上、報告まで。
あのタイトルは主催者側が原題とは別につけたものでした。おかげでグーグル検索で拾えたわけです。「皆さん退屈しないか心配」、私もそこにいたらそう感じたと思います。ブッシュマンのジョセフ伝、今読んでいるところです。
私は行けない代わりにダイアログ誌のアルリッチ女史の記事を探し出してスキャン読みしていました。あとで追記を記事本文に加えたいと思っています。
(23日夜はBYUの吹奏楽団の演奏を聴きに行っていました。豚インフルへの警戒にも関わらず会場を埋める聴衆が詰めかけていました。)
じゃなくて、リチャード・ライマン・ブッシュマン さんの事ですか?
アルリッチ女史の公演の主催は何処なんですか?
どうして、教会内では広報されなかったんでしょうか?
この講演の主催は東大の研究所です。東京では英語ワードで何かあったかもしれません。(なかったかもしれません。)
東大です。だから居心地が悪かった。
>どうして、教会内では広報されなかったんでしょうか?
あまりにリアルな教会歴史だからでは?
例えば若い妻を多妻婚で迎えたが若い男(もちろんモルモン)に寝取られてしまったとか…。でその若い妻とは離婚。古い?妻は嬉しかったに違いない…とか。
日記ですから皆さん遠慮なく書くんですよね他人事は…。講義を聴いてた方は多妻婚は絶対したくないと思ったはず。
でもそんな俗な生活に聖なるものが同居していた。
若い教会の勢いというか息吹は感じられ素晴らしい講義だったと思いましたよ。