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イエスのこの言葉は研究者にとって謎の言葉であるという。ユダヤ教とヘレニズム文化圏に並行する、または類似の文言が見つからないためと思われる。それでもプルタルコスが残した次の文を新約聖書原典資料集が掲載している。何か社会や身近にも見受けられる傾向のように思えて引用させていただいた。また、イエスの言葉の意味も一層明らかになる。
ルカ17:37 :イエスは言われた「死体のある所には、はげ鷹も集まるものだ。」
プルタルコス「いかに敵から利益を得るか」§3:「モラリア」87C-D
「わけても敵は過ちをとらえて追跡します。あたかもハゲワシが腐った肉の匂いには引き寄せられるけれど清らかで健康なものについては感覚をもたないように、生活の病んでいる部分、劣悪な部分、苦しんでいる部分が敵を動かし、憎しみをもつ人々はそれら目がけて飛びつき、鷲づかみ、ばらばらにひきちぎるのです。」
人の暗い本質をえぐりだしているようで、鋭く、今日に通じる観察・指摘である。
プルタルコス、後45年頃、ギリシアのカイロネイアで生まれた著作家、プラトン派哲学者。「プルターク英雄伝」の著者。
引用元
大貫隆・筒井賢治編訳「新約聖書・ヘレニズム原典資料集」東京大学出版会、2013
W.E.Vine, Expository Dictionary of New Testament Words. Eagle の項。Eagle(ギリシャ語アエトスは猛禽類も意味する)
ルカのこの部分は、そもそもの話が、「神の国はいつ来るのか?」と言う質問に端を発している。
イエスは、「神の国は見える形で来るものではない」と答えながらも、その兆候について、ノアとロトの例を挙げている。
と言う事は、人々が神の目から見て堕落した時に「人の子の日が来る」との暗示であろう。
人間の腐敗の兆候を見れば、その時がわかる。との答えだろう。
それで、「死体のある所には、はげ鷹も集まるものだ。」と言われたのではないでしょうか?
(以下は聖書と関係ない話)
動物の死体を食べるハゲタカは、悪のように見えるが、私はそんなに悪くは思えない。
生きている動物を殺して食うより、死んでから食う方が良心的ではないか。
さらに、動物の死骸を放置すれば、腐敗により環境が汚染される、それを食べるものは、環境に良い事をしているのだ。
ハゲタカを憎むのは、自分が取った獲物を食われてしまう、肉食獣だろう。
草食系から見れば、悪い存在ではない。
イメージが悪いのは、名前のせいもあると思います。
「ハゲタカ」じゃなくて「薄毛タカ」って呼ぶようにすれば良いかも??