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モルモン教会、すでに他宗派との対話を開始

2007-09-20 21:33:09 | モルモン教関連
左から渡辺勉、杉山幸子、沼野治郎各講師

最初の発表者渡辺勉氏は、「指導者の指示に従うレベル
にいつまでも留まっていると、信仰者として成熟するこ
とはない。むしろ自分で聖霊の導きに従って判断し行動
できるようにならなければならない。教会は初心者向け
の教えしか提供していないので、会員はその段階を後に
して前進するべきである」と長年の経験から述べた。

二番目に立った沼野治郎は、末日聖徒イエスキリスト教
会が「唯一真」を主張し排他的な宗教であっても、下部
組織である教育機関や個人は宗派間、宗教間対話を望み、
すでにこれまで実践し始めているとし、ブリガムヤング
大学の様々な試みや個人の例をあげた。特に1978年他宗
派、他宗教の著名な学者を招いて行ったシンポジウムが
画期的で一つの転機となったと述べた。また、日本でも
少しづつその萌芽が組織・個人レベルとも見られると報
告した。

最後の講演では杉山幸子講師が、モルモン教会をフィー
ルドワークの対象にした際、宣教師に接して「清くなり
たい」というキーワードを教徒に対して感じ取ったと述
べ、「モルモン教徒の世代による変化を中心に外来宗教
と民俗宗教とのダイナミクス」(「宗教研究」71:2,
‘97年)について、観察結果を説明した。二世の方が現
世利益的行動が少ない、しかし、二世の方がモルモン信
仰が弱い結果が出た、これは懐疑の傾向が出ているのだ
ろうか、と語った。杉山氏の研究はアンケートに基づく
統計資料(仙台、盛岡、福島の教会員対象)が多く用い
られているが、口頭の説明を直接聞くと因子分析などが
やはりわかりやすくなっていた。[註、現世利益的行動:
易、占い、お守り、モルモン信仰:個人で祈る、モルモ
ン書を信じるなど]

発表の後、出席者から活発な質問が投げかけられ、今回
も有意義な勉強会となったのではと主宰者は考えている。

[杉山先生の抜き刷りと沼野のレジメに残部があります。
希望される方は numanoj@hkg.ac.jp まで]

参考:本blog 8/20記事「杉山幸子、新宗教とアイデン
ティティの紹介」
http://blogs.yahoo.co.jp/a151e/51114534.htmlに写真


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