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教会の集会、2時間に - - その良い点と問題点など

2018-10-12 01:22:56 | モルモン教関連

[2時間プログラムの時間表] 

2018年秋の総大会で、教会の日曜日の集会時間が3時間から2時間に短縮されることが発表された。聖餐会60分と10分休憩時間をはさんで日曜学校(月2度)が50分で2時間である。週によって、神権会・扶助協会が聖餐会に続く。

この変更は早く帰宅でき、出席者にかかる負担が軽減されるので、日本でも米国でもおおむね歓迎されているようである。高齢者の我々夫婦にとっては有り難い変更である。

ただ、中には「集っている時間が長いと、教会員の仲間意識(shared identity as a people)が醸成される」ことを忘れてはならないのではないか、と考える教育者(パトリック・メイソン)もいる。彼は、集会時間の短縮は「生活や心全体を包み込む宗教」であるモルモニズムの特徴を薄めるのではないか、すでにかなり弱体化している末日聖徒の一体感をさらに弱めることにならないかと心配する。(毎週2時間幼児の世話をせずにすんでいる親の一人としても残念。メイソンの声。)

 [Patrick Mason, Jana Riess]

 

彼に問い合わせたジャナ・リエス女史は、時間短縮は疑いもなく改善であると考えたが、それは安易だったかもしれない、メイソン教授の深慮にいつものように考えさせられた、と言う。教会は会員が家で聖典の勉強ができるようにと言うが、本来教会での学習が中心で、家庭で学ぶのは補足に当たるのではないか、と見る。(私の妻は、教会員が家に早く帰って聖典をそれだけよく学ぶとは思えない、と率直に予測する。また、何軒かの家族にとって3時間プログラムの方が小さな子供の世話をしないですむので楽なはず、と言う。)

もう一つ変わった反応は、熱心に聖典を学ぶ人たちが「勉強会を始められる」、と期待していることである。最近知ったのであるが、中近東学を学ぶ末日聖徒のFacebookのグループがあって、大変レベルが高く、勉強意欲も高い。早速、呼びかけあったり、もう前から始めている、という書き込みが見られた。これは、10月6日発表された公示文の添付文書(enclosure)に「希望するなら個人でも、あるいはグループで集まって福音の研究をするとよい。・・それぞれの希望に応じて最も適した事柄を選ぶことができる」とあるのに沿っている。

この変更が来春からどのように進められるのか、大変興味がある。私も上記3にならって、個人でも小さなグループでも勉強(会)を進めたいと願っている。



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9 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
お訪ねしました (NJ)
2018-10-25 09:52:20
訪問させていただきました。端正なページで、印象に残りました。食糧、水の貯蔵の所、再訪するかもしれません。
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日曜日の集会時間の短縮について (Olive)
2018-10-24 17:19:09
10月の総大会の土曜日の午前の部会の最初にネルソン大管長が2019年からの日曜日の集会時間の短縮について説明された時はこのように言われました。
「教会の長期的な目標は,主イエス・キリストと主の贖いに対する信仰を増し,神と聖約を交わして守り,家族を強めて結び固められるように,すべての会員をサポートすることです。今日の複雑な世界において,それは簡単なことではありません。敵対者は,信仰や個人と家族への攻撃をすさまじい勢いで増大させています。霊的に生き残るには,対抗手段と先を見越した計画が必要です。従って,わたしたちは今,会員と家族をさらに強化するために,組織上の調整を行いたいと思います。」

それが良いとか悪いとかの問題ではなく、預言者が導いてくださっていることの意味をよく理解できるようにすると良いのかと思います。私自身は、他の方もおっしゃるように、昔若いころは日曜日は朝から夜まで、平日も毎晩のように定期を買ってまで教会に通いよくできたものだと思いますが、今では3時間でも疲れますので短縮は歓迎です。
こちらのブログの投稿も参考に呼んでいただくと嬉しいです。
http://olivenoha.blog.fc2.com/blog-entry-114.html
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安息日有効利用策を ()
2018-10-15 09:32:49
個人的には、余った時間で、コーラスとか楽しめる時間が有ればと思います。

ただ、役員の人は、2時間以外にも時間を取られてるので、役員会も少なくした方が良いかと思います。

各地区に立派な建物が有るのですから、それを使って、地域に貢献できるようなプログラムが出来ればいいのですが。

NJさん、毎週元教授の講演会ってのは?
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大人も一緒 ()
2018-10-15 09:26:53
>判らない話を静かに聞くことは、ちょっと苦痛だったとのこと。

子供だけじゃないですよ。
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長かった (落伍者)
2018-10-14 15:32:01
 息子に集会が短くなったと言ったところ、
子供にとって3時間は長い!と言われました。

 判らない話を静かに聞くことは、ちょっと苦痛だったとのこと。


 教師に多くのことを求めるわけにいきませんので、我慢!の一言で済ませましたが、子供の気持ちを考えてやらなかったことを後悔しています。


 二時間なら負担もかなり違うのでしょう。
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Unknown (Unknown)
2018-10-13 08:31:35
私が見てきた範囲ですが・・・

一般のクリスチャンでは日曜学校というのはだいたい子供向けです。

大人は平日に学習会の日があってじっくり学びます。参加は強制ではありませんが、しっかり勉強したい人向けなので内容はとても充実しています。(モルモンでいうところのインスティチュートにあたるのでは?)

LDSの場合、素人の教師が出来合いの手引きのとおりにレッスンを展開するわけですから、一般のキリスト教会とは内容のレベルが違います。

余計なことを言ったのでしたらすみません。
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Unknown (Unknown)
2018-10-13 08:15:56
会員への負担を減らすために3時間から2時間に減らすと言うけれど、なぜ全世界一律でそうなっちゃうのか良くわからないなぁ・・・

聖餐会だけ出席、日曜学校まで出席、隔週で出席など個人の事情に合わせて柔軟な対応をしてもらおうという発想がでてこないのがモルモン教会。

ゼロか100か、どちらかの選択を迫られる、これって怖いことだなぁと感じる。

でも聖餐会が10分短くなって、豚さんは昼寝の時間が足りなくなる?(笑)
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Unknown (教会員R)
2018-10-13 05:34:47
日曜学校は時間数が半減することになるけれども、今まで4年で一巡であったサイクルが、今後は8年で一巡になるのだろうか。 それとも内容を割愛して、従来通り4年で一巡になるのか、その辺が気になります。

旧約聖書は現在の1年でも足らないと思われるが、仮に学習内容が更に半分に薄まるのは良くない傾向と思われる。(一般のクリスチャンは新旧約を毎週学ぶわけだから、共通部分は末日聖徒は4分の1となる計算となる)

一方準備する教師側は負担が半減して、その余裕で何かポジティブなことができるなら、それは良い傾向と思われる。
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思えば昔は・・・ ()
2018-10-12 10:26:06
 思えば昔は長かった。

 20代の頃、日曜日と言えば安息日どころか、熱烈奉仕の日、朝の6時から監督会に始まり、帰宅は夜の9時。
 ステークの役員の頃は、平日の夜役員会で、帰宅は翌日に成っていた。

 ま、それでも何とかやっていたのは、信仰と言うより、「希望」とか「達成感」だったような気がする。
 確かにきつかったので、過密スケジュールが原因で教会に来なくなる人も少なくなかった。
 しかし、それは「試練」と言う言葉で納得できていたのかと思う。

 人間、自分の思う方向と同じならば、多少の試練には耐えられると思う。ただ、納得できない事を「やらされてる」と言う思いでは続かない。

 年齢のことも有ると思う。
 今自分自身の年齢になると、集会時間が短くなって楽になったと思うが、もし、これが20代の頃だったら、どう思っただろうか?
 安息日の残りの時間をどう過ごそうかと持て余したかもしれない。

 そういえば、昔は私の周りの指導者も若かった。体力も気力も有った。必要なら、徹夜してでもやり遂げる気概が有った。

 安息日の2時間プログラムは、日本の高齢化モルモンにとっては歓迎なのでしょうが、その弊害も確かに大きい気がする。


 聖書に、「古い革袋に新しい酒を入れるな」と言う言葉が有るが、その通りだと思う。

 新しい酒を入れるなら、新しい革袋を用意すべきだ。
 問題は、集会時間の長さではなく、その内容だ。面白くない映画は長く感じる、面白い映画は「もう終わったの」って思う。

 日本のモルモンも、このままじり貧で終わってゆくのか?


 「超変革」も出来ないまま終わってしまったし。
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