![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/69/eb/599a0db5cb851a1a493bd3926983cb06_s.jpg)
[飢饉を忘れぬための記念碑、アイルランド、ダブリン]
一つは翻訳の問題であるが・・もう一つは、今ではほとんど知られていない1942年に中国河南省で干ばつが起きた時のことである。飢饉で共通した二つの話題。
1 アモス 8:11
一つは翻訳の問題であるが、「主の言葉を聞くことの飢饉」という表現が引っかかっていた。
11節はこのように書かれている。
主なる神は言われる、
「見よ、わたしがききんをこの国に送る日が来る、
それはパンのききんではない、
水にかわくのでもない、
主の言葉を聞くことのききんである。」
文法上、問題はないのかもしれないが、慣用として私の語感から何かしっくりしないものを感じていた。それが新共同訳を見て解消されたと感じた。そこでは、「主の言葉を聞くことのできぬ飢えと渇きだ」とあって、改善されていると思った。飢饉という語は食料不足で飢え苦しむことという意味であって、「何々[食料名]の飢饉」という言い方はあまり聞いたことがない。「形式の等価」(名詞は名詞になど)より読者に親切な(多少パラフレーズが入っても)「意味の等価」を実現する翻訳の方がなじみやすい。
2 1942年河南省大飢饉
今ではほとんど知られていないことであるが、1942年に河南省で干ばつが起き、翌年にイナゴの害が追い打ちをかけ、大飢饉が生じた。3千万人の人口で死者が3百万人、難民が3百万人も出たのであった。そのような状況下、難民を救ったのは意外なことに進攻していた日本軍であった。日本軍は軍糧を供出して難民を救済し、その結果中国人の民衆は日本軍に協力し、6万の日本軍が30万の中国軍を撃滅した。
当時の背景に中国軍の農民蹂躙があって、それに対する農民の反感と武装化、日本軍の農民利用(味方につける)という策もあったが、難民がそのため飢餓を免れたという史実でもあった。これは中国でタブー視され封印されてきた。
参考
劉燕子「中国現代文学のポテンシャリティと日本 - - 『温故一九四二』が有する”もう一つの史実”を提出する文学の力 - - 」、楊海英「交感するアジアと日本」アジア研究別冊3所収、静岡大学人文社会科学部発行、2015年。
劉震雲著、劉燕子訳「人間の条件1942 - - 誰が中国の飢餓難民を救ったか」集広舎、2016年
http://search.yahoo.co.jp/search?ei=UTF-8&p=%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89%20%E9%A3%A2%E9%A5%89%20%20%E3%83%96%E3%83%AC%E3%82%A2
黄河決壊で、飢饉生じたと・・・
http://search.yahoo.co.jp/search?ei=UTF-8&p=%E9%BB%84%E6%B2%B3%E6%B1%BA%E5%A3%8A
http://news.livedoor.com/article/detail/11811980/
ケント・ギルバート氏、極右文化人ということかぁぁ・
主の言葉を聞くことのできぬ飢饉(飢えと乾き)を、主が送ったのですか?変なことをする神様だなぁと思いました。だってイエスは自ら世の人の中に下って、罪人の傍らに寄り添うお方ではないですか。
●疑問2
3千万人の人口で死者が3百万人、難民が3百万人が出たそうですが、その中でいったい日本軍は何人を救ったのでしょうか?当時ではロシアのドイツ軍だって住民を惨殺する傍らで幾ばくか人間を救い、ドイツ軍に協力する戦力を得ています。それとさして変わらないでしょ。
日本軍が実は親切なお人好しだったのだとの幻想をお持ちなのかもしれませんが、当時日本軍はタイへ進駐して半ば強制的に大量の米を調達しているのです。そういう事実はご存知ですか?ぜひお調べになって下さい。
撃滅?日本は先の大戦で負けたんですよ、歴史はご存知ですか?
>これはタブー視され封印されてきた。
こういう表現にはイラッときますね。
誰かの本を読んで、おお、日本軍も立派じゃないかと思ったから記事にしただけではないのですか?
ご自分がそれまで存じなかっただけのことを、タブーだったのだとか封印されていたのだとか、NJさんらしからぬ極めて程度の低い文章です。
「劉震雲によれば1942年から1943年にかけて河南省では水旱蝗湯(すいかんこうとう)と呼ばれる水害、干ばつ、イナゴの発生、および湯恩伯による重税により、300万人あまりが餓死した。…この状態が続けば河南省は全滅していたが、1943年の冬から1944年の春までの間に日本人が河南の被災地区に入り多くの軍糧を放出して多くの人々の命を救った。」
そして、河南省の人々が中国軍に叛旗を翻し、日本軍に協力する者も少なくなかったという。
「河南省の人々は日本軍を支持し、日本軍のために道案内、日本軍側前線に対する後方支援、担架の担ぎ手を引き受けるのみならず、軍隊に入り日本軍による中国軍の武装解除を助けるなどした者の数は数え切れない程だった。
1944年春、日本軍は河南省の掃討を決定した(一号作戦)。そのための兵力は約6万人であった。この時、河南戦区の蒋鼎文司令官は河南省の主席とともに農民から彼らの生産手段である耕牛さえ徴発して運送手段に充てることを強行しはじめた。これは農民に耐え難いことであった。農民は猟銃、青龍刀、鉄の鍬で自らを武装すると兵士の武器を取りあげはじめ、最後には中隊ごと次々と軍隊の武装を解除させるまでに発展した。推定では、河南の戦闘において数週間の内に、約5万人の中国兵士が自らの同胞に武装解除させられた。すべての農村において武装暴動が起きていた。日本軍に敗れた中国兵がいたるところで民衆によって襲撃、惨殺、あるいは掠奪され、武器は勿論、衣服までも剥ぎ取られた。3週間以内で日本軍はすべての目標を占領し、南方への鉄道も日本軍の手に落ちた。この結果30万の中国軍は全滅した。」
このような史実が中国河南省出身の劉震雲氏が祖母や叔父らをインタビューして著した『温故一九四二』という本に書かれているようだ。邦訳もされており、アマゾンに詳しいレビューが紹介されている。
http://www.amazon.co.jp/%E6%B8%A9%E6%95%85%E4%B8%80%E4%B9%9D%E5%9B%9B%E4%BA%8C-%E5%8A%89-%E9%9C%87%E9%9B%B2/dp/492477992X
こんな大きな事件があまり日本人に知られてこなかったのは、わが国の歴史教科書に書かれてこなかったからなのだが、ではなぜこの事件が教科書に載せられることがなかったのか。
このブログで何度も書いている事なのだが、わが国の教科書は『戦勝国にとって都合の良い歴史』であり、このような『戦勝国にとって都合の悪い史実』を書くことは許されなかったと考えるしかない。
この事件の前後に起こった事件を追っていくと、今の教科書のスタンスを守ろうとする勢力が、この事件を教科書に書くわけにはいかないと考えた背景が見えてくる。
1937年7月7日に盧溝橋事件がおこり日中戦争がはじまったが、ことのきっかけは、後に中国の国家主席となった劉少奇の指示により、夜陰に乗じて、共産党軍が日本軍・国民党軍の双方に発砲したことからはじまっている。
この事件発生後5日目に停戦協定を結んだが、この停戦協定はその後何度も中国によって破られて日本兵が襲撃され、ようやく7月28日に日本軍は武力不行使の方針を捨てて中国軍へ開戦を通告した。
その翌日の29日に、中国保安隊によって通州の在留邦人380人中260名が惨殺される事件が起こっている。(「通州事件」)
まぁいいんじゃないですか\(◎o◎)/
ジョン・ドゥさんの質問1について
ここは予言者アモスが終わりの日について示されたことです。旧約聖書を含めて聖書は重層的に読む必要があります。試練もあれば救いと罰も描かれています。
おまけの問。たまWEBさんの引用でおわかりでしょう。河南のこの時点での会戦を言っています。普通に読めばわかることではないですか。
「タブー視され封印されてきた」というのは、中国における話です。文脈から自明のことと思ったのですが、言葉足らずだったかもしれません。それにしてもジョン・ドゥさんらしからぬ表面的な読みではないでしょうか。
>日本軍が実は親切なお人好しだったのだとの幻想・・
とんでもないことです。私は日本軍が中国に侵入し殺戮を行なったことに対して、重く受けとめている者です。これを取り上げたのは、書きにくいことを著した良識的な中国人作家がいたことに注目すべきであると考えたからです。7/10の私の記事で「戦争とは言え、他の国の多くの人たちを殺したこと」「実際に戦場へ行き、前線で闘った人たち、おおむね85歳以上の男性は口を閉ざして何も語りません」という聖餐会の話を引用したのも同じ視点からだったのです。「神様の目から見たらきっと日本も大きな罪を犯したのでしょう」と私の同い年の姉妹は語りました。
蒋介石 フリーメイソン
http://search.yahoo.co.jp/search?ei=UTF-8&p=%E8%92%8B%E4%BB%8B%E7%9F%B3%20%E3%83%95%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%A1%E3%82%A4%E3%82%BD%E3%83%B3
毛沢東 フリーメイソン
http://search.yahoo.co.jp/search?ei=UTF-8&p=%E6%AF%9B%E6%B2%A2%E6%9D%B1%20%E3%83%95%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%A1%E3%82%A4%E3%82%BD%E3%83%B3