さあ~てと 帯しめましょか。

人生、山あり谷あり
向かうはわが身の置き場所よ。
帯締め、気を染め、往きましょか・・・  ~part 2~   

御訪問者の皆様へ

ようこそ、いらっしゃいました♪ いつも御訪問頂きありがとうございます。 訳あってコメント欄閉じていますので、《おしゃべり広場》は閲覧のみとなっております。 本年もよろしくお願いします。

      

さっちゃんと父 ★ 16 ★

2008年08月07日 15時04分05秒 | 実家の想い出

帯ちゃんシリーズ、第三弾!

今回は、帯ちゃんことさっちゃん自身が想い出語りをしています。

さっちゃんは、幼い頃から疑惑を持ち続けていたのです。

それを聞くため東京へ。 ・・・はたして・・・・・

引き続き、『 さっちゃんと父 』、どうか宜しく、お見知り置き下さい。。。

 

 

  

≪其の16≫ 開心見誠


「僕らみんないとこの中でさっちゃんが一番心配やねんで。なあ、姉ちゃん。」 

 

「そうやそうや。いつも大丈夫やろかっていうてんねんで。」 

 

「ただいま~。」 

「あ、ほら、一番、さっちゃんのこと心配してる、いいなずけ が帰ってきたで。」

 

 

 

  

彼らはもともと、私の実家の駅一つ隔てた所に住んでいた。

 

 

そのころからなぜか一番下の二つ違いのいとこと仲がよく、 

 

周りの兄弟たちが彼氏ー!彼女ー!とはやし立てていた。 

東京へ来て、初めてなぜだかがわかった。 

 

「さっちゃんのお母ちゃん、よお言うとったで。 

 

結婚してくれたらいいなあって。私らに頼むでー。って。」 

 

ぇえええ、うそ~~!聞いたことないで~そんなこと。 

 

ーーー初耳だった。母がそんなこと言っていたとは。

  


 


 

次の日、いとこ達は、東京タワー、浅草雷門、浅草花屋敷など、 

ここぞ東京というところに連れってってくれた。

結局私は年上のいとこに、聞けなかったのである。 

楽しすぎたことがひとつ。

おお兄ちゃんと二人っきりになれなかったことがひとつ。 

近所の飲み屋さんへ連れて行ってくれたことがひとつ。

あっ、もちろん私は未成年だからジュースだけどね。 

姉が、そこのマスターとそろそろ結婚するらしいと紹介された。 

お目出たい話を聞いたことがひとつ。 

とてもとても自分の話ができる雰囲気はなかった。

それに一生懸命私たちを楽しませようとしてくれている、 

いとこたちの誠意を潰す訳にはいかなかった。

 

 

  

 

我家へ帰るまでの山の上り道。 

 

誰もいない。夜も遅い。途中の電灯もない。

ここまで上ってくるともう邪魔をするものはいない。

思いきって私から父へと、きりだしたのだった。 

自然に・・自然に・・どうってことないようにさぁ・・・笑ってさぁ

・・いや、笑っちゃあダメかな・・え・・とぉ・・ 

「なあって、お父さん。もういい加減話してくれる気ないのぉ?」

「何いうてんねん?何の話や??」

「東京の兄ちゃん達に聞かれへんかってんもん。」 

 

「・・・・・・・・・・・」 

 

「もう、嫌やしー。別に聞いたからって、私は変わらんよぉ。 

変わるはずないやんかー。家出なんかせえへんしー。

そんなアホちゃうで~、私。 

 

・・・お父ざんぼっどぃで、出れるばげだいやん。

 

ぞんだぎぼうぢゃちゃうじ~。」 

(エーン、なにしゃべってるかわからんやん・・)

 

 

ずるずる、ダ~~~~~

   (おっ~~と、鼻が~~、ティシュか、ハンカチは?っと)  

「ほい、ハンカチ!」  

   (なんでもっとんねwん!!いつも持ってないのに!)

 

 

「もう、騙されるのは嫌やねん!!嫌やねん!!」

 

 

 

images

  

 つづく。。。

---【INDEX】---

コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

リンク