小田原周辺のマイナースポットや些細な出来事を少しずつ
小田原の端々



今年の夏は夏休みも取れなかったので、特に旅行に出かけることもなく週末は地元で過ごした。南の島の浜辺で優雅なリゾートを満喫してみたいが、今年も叶わなかった。その代わりではないがこの夏は夕方、御幸の浜に出かけてささやかなリゾート気分を味わっていた。夏の午後5時過ぎ、傾き始めた日差しのなか、蝉しぐれのお堀端を御幸の浜へ。途中、蓮の葉の揺れる南堀の横を通り、国道を渡って南町のセブンイレブンでビールを買う。南町の屋敷街の路地を抜けて海岸へ。青い空と青い海。御幸の浜近くの突堤の中程に腰掛けて波音を聞く。日中、陽に照らされていた突堤のコンクリートは暖かく海風は涼しい。早速シャツを脱いでビールで喉を潤す。夏の海辺で飲むビールは格別に美味く感じる。海風がとても心地よい。ビールを飲みながら夕暮れの海を眺めてのんびりと過ごす。夕暮れの海は刻一刻と色が変わってゆく。ビールを飲み終えて、突堤のコンクリートの上に寝転ぶ。酔っ払って青い空を眺めていると頭の中がリセットされるように感じる。コンクリートの暖かさと海風が心地良くてついウトウトしてしまう。 20分ほどして目を覚ますと日没間近の時間帯。空も海も淡い色に染まっている。突堤の先端から水平線を眺める。水平線の淡いオレンジの帯の中で、遠くの雲が夕焼けに染まっていてなんとも美しい。穏やかな夕刻の御幸の浜で皆、夕暮れの海を眺めている。小田原に海岸があって本当に良かったと思う。 8月は好天続きだったので毎週のように御幸の浜に出かけては、夕暮れ時の海辺でビール片手に過ごしていた。夏が過ぎてゆくのがちょっと寂しいが、御幸の浜で過ごした時間はささやかながら良い夏のひとときとなった。

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