「一人旅」ツアーの人間関係

実は、この「一人旅ツアー」に初めて参加して、意外だったことがありました。

それは、全員が瞬く間に仲良くなったこと。（女性同士が、特に）

全員が「おひとりさま」という同じ条件であることが大きいと思います。

ある程度の年齢になり、伴侶を亡くされての一人参加の方がけっこういらっしゃいまして、
同じ境遇ですから、やはり語らずともわかりあえるようで、初対面でもうちとけて
お話しされていました。

また、私のように、家族はいるけれど一人参加という人は、やはりそれなりの理由があるのだろうと
お互い察しますので、理由を聞くことは無いのですが、なんとなくわかりあい、
すぐにうちとけることができるのでした。

全員がひとり＝全員が友達
という関係が、あっという間にできあがるのです。

その関係は旅の間中続き、例えば年配の方が迷いそうになると、それより若いフットワークの軽い人が
追いかけて探しに行く、というように、自然にサポートしあうのです。

とても、気持ちの良いものでした。

ずっと以前に、夫を拝み倒して、伊勢神宮参拝ツアーに参加したことがあったのですが、それは
「一人参加もOK」というツアーでした。

ずいぶん人気の高いツアーらしくて、バス４台くらいでしたが、私たちのバス（満席だから46名くらいかな？）
は、やはりほとんどが夫婦や家族、友人同士の参加で、一人参加の方は4名くらいだったと記憶しています。

たぶん、他のバスも、同じ感じだったのだろうと思います。

こういう状態だと、お互いの交流というのは、まず生まれませんでしたね。

私が一人参加だったら、食事の時も、車中でも、おみやげやさんなどでも、ちょっと居心地悪い思いを
したと思います。

「ひとりがのびのび」ではなく「ひとりがわびしい」みたいな感じになっちゃう。

なので、今回初めて参加した「一人参加」のツアーの雰囲気は、良い意味での驚きでした。

何度も、この「一人参加」のツアーを利用しているベテランさんに尋ねますと、毎回こういう
楽しい雰囲気だということでした。

へー、そうなんだね・・・。

実は私は、しばらく参加をためらっていた理由に、美しい景色などを見ても、みんな一人だから
「すばらしいわねえ！！」
と言って、分かち合うことができないんじゃないか、それは寂しい・・・という気持ちがありました。

でも、この雰囲気ですから、思いきり皆さんと分かち合えたので、満足でした。

しかも、旅が終わって、新幹線を降りて分かれた瞬間、その関係が煙のようにすぅーっと
自然に消えていく・・・というのも、私にはとても良かったわ・・・。