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<地理的表示(GI)保護制度> 登録番号 102. えらぶゆり

2021-04-06 07:05:38 | 農産品

 登録番号 第102号 えらぶゆり
  
 特定農林水産物等の区分 第12類 観賞用の植物類 切花(ゆり)

 特定農林水産物等の生産地 鹿児島県大島郡和泊町及び知名町

 登録生産者団体
 (1)沖永良部花き専門農業協同組合
 (2)あまみ農業協同組合

 特定農林水産物等の特性 沖永良部島などに自生していたテッポウユリから繁殖・育種された、ほのかな香りを持つ純白の花色で、葉の形が丸みを帯びているゆり。香りが強すぎず凛とした姿から冠婚葬祭に向くと評価され、年末年始の正月花、春彼岸の墓参りなどに欠かせない花となっている。

 地域との結び付き 沖永良部島は、隆起珊瑚礁の島で、年平均気温22℃と温暖な気候が、生育適温が15~25℃の「えらぶゆり」の栽培に適しており、明治32年、自生しているゆりを発見した英国人の助言により、山野に自生するゆりを海岸畑に植えたのが栽培の始まりといわれている。

*https://www.maff.go.jp/j/shokusan/gi_act/register/i102.html より

 

 えらぶゆりの物語
 やわらかな香りを漂わせ、凛として咲く真っ白な花、えらぶゆり。

 花言葉は「純潔」「威厳」

 欧米では古くから、純白の百合は、春を告げる花「イースターリリー」、聖母マリアのシンボル「マドンナリリー」と呼ばれ愛されていました。明治期、シーボルトによって欧米にもたらされた日本の百合はまたたくまに人気となり、多くの球根が日本から輸出されました。そして、実は、そのほとんどが、鹿児島の遥か南の海に浮かぶ小さな島、沖永良部島生まれの「erabulily~えらぶゆり~」だったのです。

 それは100年以上昔のこと、島を訪れた貿易商アイザック・バンディング氏が、沖永良部に自生する白い百合に目をとめました。「この球根を大切に育ててください。必ず私が買い取りに来ますから」そう言い残して帰国した彼の言葉を信じて、島の農民は大切に百合の球根を育てました。そして数年後、約束通り島を再び訪れたアイザック氏は、農民たちが驚くような価格で百合の球根を買い付けたといいます。これがえらぶゆりの始まりといわれています。

 塩害に強く、島の赤土で良く育つ百合の球根の栽培は、瞬く間に島中に広がり、やがて、多くの商社が島に球根を買い付けにやってくるようになりました。最盛期には、横浜の倉庫がえらぶゆりの球根で一杯になったほどだったといいます。

 2度にわたる世界大戦や目まぐるしく変わる世界経済、そして蔓延するウイルス病など幾多の苦難に見舞われながらも、島の人々は、たゆまぬ努力でこの花を守り続けてきました。

 いかに横浜ぬ波荒さ遭てぃもヤリクヌ 百合は捨つるなよ 島ぬよぅ宝 
                           (民謡「永良部百合の花」より)

 100年の時を超えて守り継がれてきたえらぶゆり。この島の宝を100年先に受け継ぐために、島では今、新品種の開発や、更なる生産技術の向上など、様々な新しい取り組みがすすめられています。

 

 えらぶゆり品種紹介
 ひのもと
 えらぶゆりを代表する品種です。気品高く、大きく開花するのが特徴。長く日本中で多くの人に愛されてきました。

 プチホルン
 その名の通り、小さく可愛らしい花姿が特徴です。小輪なので、アレンジメントにも最適です。

 凛(りん)
 より愛される「えらぶゆり」を目指して開発された新品種。花が上向きで葉も立っていて、スマートな草姿が特徴です。

 白星(しらほし)
 凛同様、近年開発された新品種。おしろいのように白い花色と、丸みを帯びた花弁をもつ、やわらかな草姿が特徴です。

*http://erabuyuri.com/wps/  より


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