「ゆで落花生」
主な伝承地域 県内全域(千葉市、八街市、富里市、袖ケ浦市など)
主な使用食材 落花生
歴史・由来・関連行事
南米大陸のアンデス原産の落花生が、東アジアを経由して日本に入ってきたのが1706年。沖縄では栽培されていたが、明治に入り、千葉県を始めとした日本の主要産地(千葉県、茨城県、神奈川県、鹿児島県、栃木県、長崎県、静岡県など)で本格的に生産が始まった。千葉県は、明治9年(1876年)山武郡南郷村(現山武市)九十九里平野地域で試作したのが始まりとされている。明治10年当時の県令(知事)が県民に向けて栽培を奨励し、旭市を中心とした産地が広がったが、当時の品種は干ばつの影響を受けやすく次第に減少した。大正に入ってからは、八街市付近の畑地に干ばつに強い品種が中国から入り、栽培が盛んになる。現在は、北総台地を中心に全県で栽培されている。
落花生は柔らかくて水はけの良い火山灰地が栽培に適しており、富士山や箱根山の火山灰が降り積もった関東ローム層である千葉県は生産量が全国第1位で、国内の7割以上を占める。市場で高い評価を受け、加工品、料理が数多くある。「ゆで落花生」は畑から採れたての生のものからしかつくることができない(生のままの落花生は収穫した時点からすぐに硬くなり始め、味も落ちてしまうため、本当の掘りたてをすぐにゆでないとおいしくならない)産地ならではの季節の一品である。
食習の機会や時季
落花生は品種にもより9月~11月下旬にかけて収穫される。その後、加工し最近では通年を通して食べることが出来る。そのままでお茶うけに、またおこわに入れたり、すり潰して和え物にするなどアレンジして食べることもある。
飲食方法
落花生は生では食べられないので、サヤ付きのままゆでるか炒る。「ゆで落花生」は鍋に水を張り、水に対して3%ほどの塩を加えて沸騰させる。(ゆでている間は灰汁が出てくるので水は多い方がいい)沸騰しているところにサヤごとの落花生を投入し、40分~50分程ゆでる。30分過ぎた辺りから時々1つ取り出して硬さを見る。ゆで上がったらザルに上げ、そのまま冷ます。
保存・継承の取組(伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について)
レトルトにして通販、道の駅、スーパーマーケット等で販売されている。千葉市緑区では、千葉市農政課主催で、親子1日農家体験「落花生について学んで、掘って、味わう!」イベントにて収穫とゆで落花生の試食体験を実施している(開催日/2020年9月26日~2020年9月27日)。
*https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/yude_rakkasei_chiba.html より
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます