「海賊焼」
海賊焼(かいぞくやき)とは、静岡県西伊豆町で販売されているご当地焼きそばである。
概要
西伊豆町の製麺業者がイカ墨を練り込んだ黒い麺に地元産のイカや野菜を入れて炒めた焼きそばを「海賊焼」として売り出したのが始まり。その後、町と商工会がこの「海賊焼」をご当地グルメとして売り出し、町内6店舗で販売を開始した。
*Wikipedia より
イカ墨を使った焼きそば「海賊焼」を食べる 2014年8月26日
イカの持つ黒い液体「イカ墨」。これを使った料理が存在する。イカ墨パスタなどが有名だろう。食べた後にお歯黒のように歯が黒くなるのも特徴の一つだ。
西伊豆にはこのイカ墨を使った「海賊焼」という焼きそばがある。麺は黒いのだけれど、歯が黒くならない。ぜひ食べ歩いてみようと思う。
歯が黒くならない麺
ご当地焼きそばというものが存在する。静岡県富士宮市の「富士宮やきそば」や、秋田県横手市の「ホルモン焼きそば」などが有名だ。そして、忘れてはならないのが、静岡県西伊豆町の「海賊焼」である。
西伊豆町といえば、「日本一の夕陽」の街として有名だ。日本の夕陽100選にも選ばれている。
しかし、夕陽よりも海賊焼である。花より団子と言われるように、食えもしない夕陽よりも、海賊焼なのだ。
だって焼きそばが真っ黒なのだ。
佐野製麺
イカ墨パスタなどは、麺にイカ墨を絡める。これが海賊焼ともっとも異なる点だ。海賊焼は麺にそもそもイカ墨が練り込んであるのだ。
そのため、麺は黒いが歯は黒くならない。この麺を開発するにあたって気をつけたことだそうだ。
海賊焼の麺を売っているのは佐野製麺というお店。この辺りには海賊焼を出すお店があるが、麺やソースはすべてこのお店で作られ、各お店に卸されている。
ここでは食べることはできないが、お土産用の麺が売られている。
お店の方に話を聞けば、麺やソースは一緒だけれど、各お店がそれぞれ工夫をして海賊焼を作っているらしい。
ちなみに西伊豆町には「しおかつおうどん」というご当地うどんもあるのだけれど、それもここで麺は作られている。この辺りの麺の総本山かもしれない。
河津屋食堂の海賊焼き
麺を見た後はいよいよ海賊焼を食べ歩こうとではないか、ということで「河津屋食堂」を訪れた。創業90年という歴史あるお店だ。
肉丼が有名だそうだけれど、今回食べるのは、なんと海賊焼である。流れからそうに決まっている。
コチラのお店で食べられるのは、「海賊焼」と「海賊あんかけ焼そば」の2つ。どちらも美味しそうである。
ちなみに伊勢エビやら、ホタテやらを豪快に網で焼く料理も海賊焼と言う。そちらも美味しいそうだけれど、値段的には西伊豆の海賊焼だ。
美味しそうである。具沢山で黒い麺がキクラゲのようにも見える。
素晴らしい匂いがしている。魚介が多いが磯臭いということはなく、食欲をそそるような匂いだ。
土曜の半ドン後の昼食でこれが出てきたら泣いて喜ぶと思う。
やはり普通の焼きそば麺よりも海を感じる。ただ磯臭いわけではなく、味に深みを生み出している。
高級な味ではないけれど、もっとも親しみを覚える味。会いに行けるアイドルを焼きそばにするとこれだと思う。
厨房ではこのお店の三代目と四代目が海賊焼を作っていた。これが非常にポイントが高い。
ギャルが作っていたら、たとえそれが海賊焼でも、海賊度が低く感じる。合格である。
ただしギャルが作った海賊焼が嫌かと言われればそうではない。それはそれ、これはこれなのだ。
黒い麺が少しパリパリと香ばしく美味しい。成功者の家の子供なら土曜日の半ドンはこれを食べていたのではないだろうか。平和で優しい味だ。
スタンダードの海賊焼もいいけれど、このような変化球もいい。観光客は少ないお店らしいが、来て大正解のお店だった。
*https://dailyportalz.jp/kiji/140825164998 より
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