登録番号 第29号 くろさき茶豆
特定農林水産物等の区分 第2類 野菜類 えだまめ
特定農林水産物等の生産地 新潟県新潟市西区黒埼地区、新潟市西区小新的場地区、新潟市西区亀貝寅明地区
登録生産者団体 新潟市黒埼地区茶豆組合協議会
特定農林水産物等の特性 『くろさき茶豆』の特性は、小平方茶豆を祖先とする品種群が持つ独特の「色」と「香り」、食感の良さが特徴であり、その「色」はえだまめの莢の中に薄い皮がありその薄皮が茶色なので茶豆と言われる由縁になったといわれている。また「香り」は、ほうじ茶を焙じる時の香りやポップコーンの香りにも例えられるが、えだまめが持つ味・食感にその「香り」が加わることによって、いくら食べても食べ飽きない味を作り出しているといえる。
『くろさき茶豆』はいわゆる中間型大豆に属し、着莢数が多く、また、一般のえだまめに比べ、莢はやや大きく平べったく、毛茸は淡い茶色という特徴を有している。しかし、「草丈が伸びて倒伏しやすい」「莢の色が褪めやすく品質が低下しやすい」といった性質があるため栽培が難しい品種群である。
青果市場からは、「茶豆は反収が取りにくく、シーズンが短いですし莢の変色が非常に早いのも特徴です。『くろさき茶豆』は茶豆でありながら莢の色は青々しく、食味に関しても一度試食させるとリピーターがつきます。市場では『くろさき茶豆』はすでにブランド化しているのが現状であり、ゆでた時から感じられる独特な香りと、旨みと甘みの良いバランスが取れているのでお中元に多く使われ、高級感のあるえだまめとして定着しています。」といった高い評価をいただいており、栽培が難しい茶豆の産地として早くから地域一体となって生産・販売に取り組んできた努力により、茶豆の特性である「香り」と「味」を最大限に引き出す技術を定着させて市場の評価を得てきた。
地方の伝統野菜について書かれた本にも「食味は独特の「香り」があるため、地元の食べ慣れた人には、これ以上おいしい品種はないとの高い評価だが、食べ慣れない人には、時として香気が臭気に変わるらしい。」とその「香り」の強さが紹介されている。
その他、新潟市の「食と花の銘産品」に指定されているほか、テレビ・新聞・雑誌等にも毎年のように取り上げられ全国的にも一定の知名度を得ている。平成28年4月に新潟市で開催されたサミット関係閣僚会合のG7新潟農業大臣会合でも新潟の特産品として提供したところ、関係閣僚の方々から「上品な甘みと、シャキシャキした歯ごたえ」「食べ始めたらとまらない」「とてもヘルシー」との評価を得た。
地域との結び付き -
*https://www.maff.go.jp/j/shokusan/gi_act/register/29.html より
「くろさき茶豆」の特性は、小平方(こひらかた)茶豆を祖先とする品種が持つ独特の「色」と「香り」、食感の良さが特徴であり、その「色」はえだまめの莢の中にある薄い皮が茶色なので茶豆と言われる由縁になったといわれています。また「香り」は、ほうじ茶を焙じる時の香りやポップコーンの香りにも例えられますが、えだまめが持つ味・食感にその「香り」が加わることによって、いくら食べても食べ飽きない風味を醸し出しています。
莢を多く着け、また一般のえだまめに比べ、莢はやや大きく平べったく、毛茸は淡い茶色という特徴を有しています。一方で、草丈が伸びて倒伏しやすい、莢の色が褪めやすく品質が低下しやすい、といった性質があるため、栽培が難しい品種でもあります。
「くろさき茶豆」は反収が取りにくく、シーズンが短いのですが、茶豆でありながら莢の色は青々しく、一度試食するとリピート率が高いことから、市場ではブランドとして定着しています。ゆでた時から感じられる独特な香りと、旨みと甘みの良いバランスが取れているので贈答品に多く使われ、高級感のあるえだまめとして高い評価を獲得しています。栽培が難しい茶豆の産地として早くから地域一体となって生産・販売に取り組んできた努力により、茶豆の特性である「香り」と「味」を最大限に引き出す技術を定着させてきた成果と言えます。
「くろさき茶豆」の生産地区は、信濃川下流の沖積土地帯に位置し、圃場の大半は海抜ゼロメートル地帯の転作田で、その肥沃な土壌はえだまめの生育に最適です。しかしながら、「くろさき茶豆」は他のえだまめ品種にくらべると栽培管理が難しい品種で、播種期が早いと徒長倒伏のおそれがあります。これを産地一体となった取組で克服し、品種適性に合わせた作型と適正な肥培管理が行われています。
栽培にあたっては、特に「香り」「味」を有する品種の特性が十分発揮されるよう、播種と収穫の時期を適切に設定し、「朝取り」を基本とする鮮度保持、追肥に重点を置いた適切な肥培管理を行い、さらに有機物施用や土壌改良資材の施用による土づくりも取り組まれています。
「くろさき茶豆」の特性である「色」「香り」「味」については品種によるところが大きいですが、その品種の成立は生産地と深いかかわりを持っています。「くろさき茶豆」の祖先である「小平方茶豆」は明治末期(1910年代)に山形県鶴岡市から取り寄せた茶豆種子を、黒埼地区の小平方集落において長い年月をかけて、「香り」が強く地元の気象や土壌に適するものを選抜してきた経過があり、その種子は「門外不出」として大切に守られてきました。
その後、1970年代から米に替わる作目として黒埼地区一円に栽培が拡がり、この時期に「くろさき茶豆」と命名されました。やがて県内全域に茶豆の栽培が広がっていきましたが、「くろさき茶豆」の名称は生産地で生産されたもののみに使用されています。
出荷先も地元に留まらず関東市場にも広がって行きましたが、当初は、豆の色が黒い、独特の香りがするなど、なかなか馴染めないという評価でした。ところが次第に茶豆本来の味、香りが評価されてくるにつれ、この茶豆の特徴が、逆に他に求めがたい特質として評価されるまでになってきました。
*https://gi-act.maff.go.jp/register/entry/29.html より
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます