『日本人とユダヤ人 』の第三回目です。氏の言葉をそのまま、紹介します。
・地震・雷・火事・親父、これは私たちユダヤ人には興味深い言葉である。長い間日本人にとって、危険とはそういうものであった。
・日本人にとり、最も恐ろしいものは、確かに、地震であったろう。また雷を、台風と解するなら、これは地震に次いで恐ろしいもので、特に、農産物の被害は地震の比ではない。だがこれらの災害には、二つの大きな特徴がある。
・一つは、無差別だということ。そこにいるユダヤ人だけが災害を受け、他の人が平穏無事だということは、絶対にない。
・もう一つは、一過性ということである。地震は一瞬、台風は文字通り一過、火事も焼け落ちれば終わりである。すべて過ぎ去れば、終わりである。
・日本でも最近は、人災という言葉が使われている。しかしこの言葉も、天災への配慮不足という意味であって、本当の意味の人災ではない。人災とは、ユダヤ人が受けてきたような、災害に用いられるべきであろう。
・これは、千年でも二千年でもじりじりと続いて、いつ果てるとも知れないのである。日本人の忍耐という言葉は、首を縮めてじっと台風一過を待つことであっても、人間が存在する限り何千年でも続き、何代にもわたって、重荷を負い続けることではない。
・ああ、何と恵まれた民族であろうか。
今から49年前氏はこの本を世に出し、ユダヤ人と日本人の苦難の違いを語りました。私はこの部分を読んだ現在、大きな発見をしました。現在の日本人がユダヤ人と同じ苦難を、いつの間にか、背負わされているという事実です。
「日帝の侵略は、永遠に許さない。」
「日本人は正しい歴史認識を持ち、侵略したわが国に、謝り続けなければならない。」
「日本への恨みは、千年たっても消えない。」
中国と韓国・北朝鮮が、大嘘の捏造を交え南京事件、慰安婦問題、徴用工問題など、何度謝罪しても、何回政府間で平和協定を結んでも、執拗に責め立ててきます。
都度屁理由をつけ、声高くで叫んで止めません。仕掛けられた情報戦争と受け取めますが、隣国のこのやり方は、ユダヤ人が受けてきた「人災」とそっくり同じです。
49年後の日本が、現在の状況に追い込まれることを予見し、氏が注意を喚起していたのでしょうか。
氏の著書は今の時代で読み直さない限り、予見の正しさが確認できません。もしかすると私が、「第一発見者」になるのでしょうか。自慢にもならない発見ですが、151ページから154ページにかけて書かれています。
・日本人自身が一つの問題に直面していること、これが原爆以上に大きな問題になりうることを、日本人自身が、自覚していないので少々心配になるのは、ユダヤ人である私の被害妄想であろうか。
・もしそうであれば、それに越したことはない。余計な心配だと、笑殺くださって結構ですから、読むだけ読んでいただきたい。
ここからが、的中した恐るべき予見です。
・世界が非常に狭くなり、地球が一つの経済単位になりつつある。
・かって狭い地域で、支配者とユダヤ人と原住民、または支配者とアラブ人と原住民支配者と華僑と原住民となっていた、地域社会の形が全地球的規模になってきた。
・この中にあって日本は、確かに大国であり重工業国であるが、しかし、宇宙ロケットと原子力兵器を独占している超大国、超重工業国ではない。いわば、民需品の重工業国である。
・ある国では、オートバイのことをホンダ、あるいはスズキと言い、ある国では、トランジスタラジオのことを、ソニーと言うほど、日本人は、商品によってそこの原住民と接触している。
・ということは、強大な世界的支配力を持つ超大国と、比較的貧しい一般消費者である原住民との中間にあり、円が世界一強いと言われるほどの利益を、蓄積しているということである。
・かっての植民地において、支配者と原住民の間にいたユダヤ人、アラブ人、あるいは華僑やインド人の地位は、世界的な規模で日本に移ったと言ってよい。
・好むと好まざるにかかわらず、今世界を支配しているのはキリスト教徒である白人と、共産主義者である白人である。
・日本人は、かつてのアレキサンドリアのユダヤ人のように、名目的には、支配者である白人と同じ名誉白人となっているが、日本人が握っているのは、経済力であり、世界を動かす政治力でも、軍事力でもない。
・日本人は、ユダヤ人の歴史を、他山の石として参照して欲しい。
人種問題を重視する思考は、私にないものですし、多くの日本人にもないと思います。もしあるとしても、日本のマスコミが取り上げませんので、少数者の意見でしかありません。
・かって日本人は、全有色人種のプロテクターをもって自認していた。
プロテクターというのは身を守る防具であり、ここで氏は、白人の支配から有色人を守る日本人という意味で使っています。
・全有色人種を労働組合にたとえ、白人を経営者とたとえるなら、日本は実に輝かしい闘争委員長であった。
・私の知っているあるパキスタン人は、プリンス・オブウエールズとレパルスが、日本海軍の航空隊に撃沈されたと聞き、喜びのあまり、徹夜で踊り狂ったという。
・この感情は、あらゆる有色人種にあった。
・だが、あの大戦争に敗れてから25年、日本はいつの間にか、白人カルテルの重役になり、OECD ( 経済協力開発機構 )に列し、南アフリカでは公然と名誉白人になっている。
・かっての労組委員長に注がれる、有色人種の組合員の視線は複雑だ。
・一方、キリスト教徒の白人、共産主義者の白人カルテルも、日本人に気を許していない。( その人種ゆえに )
多くの日本人は、中国や韓国・北朝鮮の誹謗中傷が、この国からだけ仕掛けられていると思っていますが、実はそうでないことを氏が語っています。日本に敵対する陰湿な人種差別を、陰に陽に協力しているのはキリスト教徒の白人、共産主義者の白人カルテルなのです。
残念ながらスペースがなくなりましたので、続きは次回とします。