12月8日の千葉日報の、4面と14面に、戦争の記事が二つ掲載されました。4面の記事は、千葉日報社の取材記事で、14面は共同通信社による配信だと思います。どちらも、写真入りの大きな扱いです。
最初に4面の記事の見出しを、紹介します。
「戦争の悲惨さを後世へ」「印西市遺族会 飛行場資料を展示」「腹話術で被爆体験紹介も」
記事の一部を紹介します。
「戦争証言などを通して、平和について考える市民イベント、」「 " 太平洋戦争の悲惨さを語り継ぐ " が、7日、」「印西市の地域交流館で始まった。」「かって市内にあった、旧陸軍の航空基地に関する資料など、」「約70点を展示。」「原爆体験者の女性による、腹話術もあり、」「戦争の悲惨さと、平和の大切さを伝える、内容となっている。」
「終戦の日」でもないのに、どうしてこんな記事が二面にわたり、掲載されているのか。一瞬首を傾げましたが、すぐに分かりました。昭和16年12月8日は、日本が真珠湾を攻撃した日でした。私が生まれた当時、この日は「戦勝記念日」と呼ばれ、祝日と同じ扱いだったと聞いています。
8月の「終戦の日」だけでなく、 「真珠湾攻撃の日」にも、新聞が戦争特集をしていたとは、知りませんでした。今となってみれば、真珠湾攻撃は、アメリカやイギリスが仕組んだ挑発が原因だったと、それを語る資料が発見されています。「日本だけが、間違った戦争をした。」「日本が野心にかられ、無謀な戦争をした。」と言う、東京裁判の判決の方が間違っていたと、これを証明する文献も現れています。
それなのに、千葉日報社と共同通信社は、なぜ10年一日の如く、日本を批判する「戦争反対記事」を、報道し続けるのでしょう。確かめていませんが、おそらくこの日の新聞は、全国で同じ構成の記事で飾られていたのでしょう。普段は、両論併記の良識を示せても、マスコミ全体の「戦争キャンペーン」には、千葉日報も抵抗できなかったのでしょうか。
次に14面の、共同通信社の配信記事の見出しを、紹介します。
「真珠湾攻撃 大国に身震い」「異常さ疑えず志願」「元特攻兵 記憶たどる」
この記事は、元特攻兵の談話を中心に書かれています。6段組みの大きな記事なので、割愛して紹介します。まずは、書き出しの叙述です。
「旧日本軍が、米ハワイ真珠湾を攻撃した、」「1941年12月8日。」「こんな大国と戦えるのか、」「陸軍飛行兵の試験を控えていた、10代の青年は、」「日本より、遥かに広い米国の地図を眺めて、」「身震いした。」
「しかし、国が始めた戦争は正しいと信じ、」「数年後には特攻を志願して、」「戦闘機の操縦かんを、握っていた。」「人間が武器になる、異常ささえも疑えない時代だった。」「福岡市の元特攻兵、上野主計さん ( 93 ) が、」「沈黙を繰り返しながら、当時の記憶をたどった。」
書き出しの18行を、転記しました。残念ながら、ここには事実でないことが書かれています。上野氏自身の言葉として紹介されていますが、戦争当時の氏の気持ちでなく、日本の敗戦後に、氏が考えたことが記事にされています。上野氏は、太刀洗平和記念館に勤務し、来館者に戦争反対と平和を訴える案内人です。こう言う人物が、記者のインタビューを受けたからと言って、「沈黙を繰り返しながら、当時の記憶をたどった。」と、このような話し方を、果たしてするものでしょうか。
辛い気持ちがこみ上げ、言葉に詰まると、記者は表現したいのでしょうが、この文章には捏造があります。もし本当に上野氏が、言葉に詰まりつつ話したと言うのなら、案内人としての日頃の習慣だったはずです。
知覧の特攻基地から出撃した、氏と同年代の特攻兵の遺書を読めば、「10代の青年は、」「日本より、遥かに広い米国の地図を眺めて、」「身震いした。」と、こう言う話は通じません。米国がとてつもない大国であると、承知しながら、彼らは飛び立っています。怖さで身震いするような人間なら、特攻兵を志願していません。
むしろ上野氏の談話は、敗戦後の日本を支配していた風潮の中から、自然と発生した思いであると、私はそう考えます。東京裁判の結果、ほとんどの日本人が軍人に騙されたと思い、日本が間違っていたと、反省したのですから、上野氏を責める気はありません。
「国が始めた戦争は、正しいと信じ、」「人間が武器になる、異常ささえも疑えない時代だった。」と、氏は語っていますが、全て戦後の気持ちを述べています。また、そう語ることが正義であると、反日・左翼の学者、政治家、マスコミが、大合唱していたのですから、なんで上野氏だけを批判することができるでしょう。
93才と言うお年を考えれば、「長い間のお芝居、ご苦労様でした。」と、労いたくなります。昨日、「和をもって尊しとなす。」と言う、「令和の教え」を知りましたので、偏狭な感情論は控えます。私は静かに、千葉日報と共同通信社に、問いかけます。
「戦後74年が経ち、色々な事実が出て来ていると言うのに、」「いつまで、このお芝居を続ける気ですか。」
こんなことを続けていると、賢明な読者、と言うより、国民に、「フェイクニュースの製造販売をやめないと、新聞購読をやめます。」と、言われる日が来ます。朝日新聞だけでなく、貴社の経営も傾きますよと、忠告します。