5月28日に、皇室に関する一連のブログを終えました。あれから4日が経ちましたが、気持ちが沈む一方です。小室母子事件については、一向に動きがなく、ネットの世界では秋篠宮家バッシングが続いています。
小室母子に関する皇室や宮内庁の動きが、皇室ジャーナリストと称する山下晋二氏を通じ、センセーショナルに伝えられています。ネットで調べてみますと、氏は23年間宮内庁に勤務した元職員で、今年65歳です。宮内庁時代に7年間、マスコミ対応を担当していたこともあり、横滑りで出版社の役員となり、その後独立して皇室ジャーナリストになったという経歴の持ち主です。
「皇室手帳」の編集長を務め、現在は「BSテレビ東京 ( 旧BSジャパン )」の監修をする他、各種メディアで解説をしているそうです。秋篠宮家のことだけでなく、皇室や皇族の方々、あるいは宮内庁の内部事情など、氏の名前で発信されています。内容はほとんどゴシップで、秋篠宮家を貶めるだけでなく、皇室の中に対立を生じさせ、国民の嫌気を助長する役目をしています。
こんな人物の跋扈を、なぜそのままにしているのか。内閣の危機管理監も、宮内庁も打つ手がないのでしょうか。
そして一方では、小泉内閣以来4回目になる、相変わらず無意味な「有識者会議」が続いています。6人のメンバーは、歴史学者でもなく、皇室の研究家でもなく、ごく普通の人々です。参考のため、以前のブログから転記しますので、眺めてくだされば、私の気持ちの晴れない理由が分かると思います。
〈 令和3年 菅内閣 「安定的な皇位継承策などを検討する有識者会議」( 6人 ) 〉
・大橋真由美 上智大教授
・清家篤 日本私立学校振興・共済事業団理事長 元慶応大学塾長
・冨田哲郎 JR東日本会長
・中江有里 女優・作家
・細谷雄一 慶大教授
・宮崎緑 千葉商科大教授
今回会議の目的として、下記2項目が明記されており、項目2. は画期的な追加事項です。青山繁晴氏ら、自民党議員有志の「護る会」が要請し、受け入れられたのだと言います。
1. 安定的な皇位継承策などを検討する。
2. 皇位継承権の範囲や、皇族の対象が主な論点となり、11宮家の復帰が論点に加えられた。
敗戦後の日本で、GHQが国際法に違反して作り変えた日本の法律のことを知れば、そもそも有識者会議での、「男系・女系」、「女性宮家」、「女系天皇」など、出てくるはずのない論点です。「皇室倒壊」のため、GHQが実行した「11宮家の皇籍離脱」を元に戻せば良いだけの話です。( 彼らは「皇室典範」を改変した。 )
私からみますと、有識者とも言えない人物が混じる会議ですから、GHQのことも知らないのでしょうか。共産党を中心とした、「天皇制打倒」の反日学者たちが支配する、「日本学術会議」や「日弁連」に主導されるまま、「有識者会議」が流されています。「女性宮家と女系天皇賛成論が、多数を占めている」と、マスコミが連日発信し、政府は為されるがままで、「男女同権も時代の流れ」と、二階氏や河野氏までが、反日左翼さながらの発言をしています。
自民党にも、皇室崩壊に手を貸す反日議員が要職についているという、恐ろしい現実がそのままです。安倍元総理もそうでしたが、菅氏も、こういう人物を重用しています。それでも安倍氏は、「自主憲法制定」と「女性宮家・女系天皇反対」の旗を下ろしませんでしたが、菅氏はどうしているのか曖昧なままです。二つの旗は掲げられているのか、下ろしてしまったのか、国民に見えません。
私の気持ちを沈ませる原因が、もう一つあります。小室母子問題でなく、ほとんど誰も口にしないことですが、ずっと引っかかっています。平成30年11月、天皇陛下の代替わりの時、秋篠宮様が「大嘗祭」について語られたことがありました。
・大嘗祭のように宗教色の強いものを、国費で贖うことが適当かどうか。
・できる範囲で、身の丈にあった儀式にすることが、本来の姿だ。
・宮内庁の山本長官に意を伝えたが、聞く耳を持たなかった。
「大嘗祭」は、天皇の代替わりの時、一度だけ行われる最大の儀式で、国家行事です。政府が決定し、新天皇が裁可された神聖な儀式ですから、これに異議を述べられるというのは、ありえないことです。私があの時マスコミの報道を得て抱いた疑問は、以下の通りです。
・政治的発言をされている。
・新天皇を批判されている。
・宮内庁長官を強く批判されている。
・反日・左翼の言辞に、影響されておられる。
・皇室の歴史や伝統に関する正しい知識を、持たれていないのではないか。
不用意な発言をされた秋篠宮様につき、あれ以来心に残る思いです。当時共同通信社は、紙面の半分を占める大きな扱いをしましたが、おそらく朝日新聞も、他のマスコミも、同様だったと思います。「大胆で、勇気のあるご発言」というニュアンスで、なんとなく持ち上げる報道で、反日左翼メディアは、秋篠宮様を未来の天皇に相応しい方として、国民に伝えました。
現在の醜いバッシングを見て、宮様が、メディアの気まぐれぶりを学習され、兄君である陛下を批判された間違いに気づいておられれば良いと、祈るような気持ちです。私には、「皇室会議」や山下氏による秋篠宮家のバッシングより、むしろこちらの方が大きな問題ではないかと、感じられます。「皇室を護持する」という気持ちと裏腹の、このような疑問を抱いている自分と、原因となられた宮様への想いが、私の気持ちを沈ませている気がいたします。
「自らが撒かれた種は、自らが刈り取る」べきですが、それは反日左翼勢力の人間たちがいう、「秋篠宮家の皇室からの離脱」ではありません。正しく述べるのなら、「秋篠宮様の、反日左翼的思考からの離脱」です。
息子たちと、「ねこ庭」を訪問される方々にだけは、この苦衷を理解して頂けたらと念願致します。まさに、「さみだれや 昭和は遠くなりにけり」です。