ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

有識者会議の冗談も、ほどほどに (その2)

2021-06-11 12:47:08 | 徒然の記

   ( その2 )は、6月8日の新聞記事です。「有識者会議  専門家ヒヤリング終了」という、見出しがついています。どうやら会議は一段落し、あとは意見を取りまとめ、国会への報告が残るだけのようです。

 専門家21人の「ヒヤリング結果」が一覧表にされ、「女性天皇」「女系天皇」「女性宮家」「旧宮家の皇籍復帰」の4項目に、専門家が賛成か反対か、○×で表示されています。公明党のように曖昧ではっきりしない、不明な意見には、「ー」がついています。

 記事の見出しには、「女性天皇容認論 6割超に」とついていますが、相変わらず情報操作の疑いが濃厚です。共同通信社だけでなく、反日左翼のマスコミは、「女性天皇」と「女系天皇」をひとまとめにして報道していますが、21名の専門家はさすがに、「女性天皇」と「女系天皇」の違いを知っているようです。

   「女性天皇」 賛成 13名  反対  5名  不明 3名   合計 21名 

  「女系天皇」 賛成   5名  反対 10名  不明 6名   合計 21名 

  「女性天皇」の賛成者数は62%ですが、「女系天皇」の賛成者は、24%しかいません。「女系天皇」の数字を勘案すれば、「女性天皇容認論 6割超に」という見出しが、なぜいつも通りに付けられるのでしょう。説明していませんが、一覧表を見ますと、「女性天皇」、「女系天皇」に賛成しているのは、反日左翼の学者たちで、反対しているのが保守系の学者だという事実が、一目瞭然です。

 最も注目すべき「旧宮家の皇籍復帰」つについては、前回も述べましたが、賛否の内訳が次のようになっています。

  賛成 8名(38%)  反対 6名(29%)  不明 7名(33%)  合計 21名(100%) 

 共同通信社は故意に省略していますが、両論併記なら、記事の見出しも、次のように公平につけるべきでしょう。

  「旧宮家の皇籍復帰 3割超に 反対論を上回る」

 これをしないところが、反日新聞社の、巧妙な情報操作ではないでしょうか。公平な見出しをつける代わりに、曖昧な説明で「女性天皇容認論」へと読者を誘導します。

 「最も鮮明な傾向が出たのは、女性天皇だ。」「父方が天皇の血筋を引く、男系男子に限る継承資格を、」「男系女子に広げるかどうかについて、賛成・条件付き賛成は13人、」「理由は、肯定論が広がる世論や、憲法が定めた男女平等、過去に8人存在した歴史、が上がった。」「一方、反対・慎重を明確にしたのは、5人にとどまる。」

 世論や憲法を持ち出し、こういう書き方をされると、読者は女性天皇容認論が圧倒的多数と受け止めます。ならば、圧倒的多数で反対されている「女系天皇」についての説明はどうなのか。そのまま転記します。

 「女系天皇になると、賛成派は5人までに大幅に減った。」「女性天皇に賛成し、女系天皇には反対した4人は、」「先例がない、混乱を招く、といった論拠を挙げた。」「逆に賛成した理由は、女性進出が著しい日本社会の現状、などがあった。」

 青色で表示した叙述を、私は共同通信社の「情報操作」表現と解釈しています。自社に都合の良い意見に対しては丁寧な説明をし、都合の悪い意見には素っ気ない述べ方をするか、省略しています。同じ一覧表を見ても、別の立場の者には、違う結論が導かれるのだと教えられました。武漢コロナ騒ぎで、引きこもり生活をしている私と違い、多くの人は忙しい日々を送っていますから、新聞の記事を読んでも、彼らの「情報操作」には気づかないままでしょう。

 中国や北朝鮮のような全体主義国と違い、日本のマスコミは、まだ露骨な洗脳記事を発信しませんが、客観性を装いながら、それとなく、似た記事を届けている事実があることを忘れないようにしたいものです。今回の記事に「冗談」はありませんでしたが、「情報操作」がありました。もしも、ブログのタイトルを変更するとしたら、次のようにしたいと思います。

  「有識者会議の情報操作は、ほどほどに」

コメント (2)
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