話が突然飛躍しますが、ウクライナ戦争の報道を見ていますと、トランプ・バイデン両氏が戦った大統領選挙時のアメリカの報道を思い出します。
トランプ氏 = 悪 バイデン氏 = 善
という図式で、アメリカのほとんどのマスコミがバイデン氏側に立ち、選挙の不正行為の報道をしませんでした。今回はおそらく世界的規模で、次の図式が作られています。
ゼレンスキー氏 = 善 プーチン氏 = 悪
息子たちと「ねこ庭」を訪問される方々の考えは知りませんが、私はバイデン氏とゼレンスキー氏を善と考えていません。むしろ彼らの方が悪に近いのではないかと、今でも思っています。大手マスコミがこぞって一つの方向で報道する様子を見ていると、いっそうその感を深くします。
ネットの世界の情報は、玉石混交と最初から注意していますが、マスコミ界の情報は名前の知られたテレビや新聞が、捏造情報を真実らしく伝えるので私たちはうっかり信じてしまいます。スケールの大きさに違いがありますが、チャンネル桜の水島社長と奥氏についても、似たような図式があります。大手マスコミで報じられることはなく、二人の情報はネットの世界での話に限られます。
水島総氏 = 善 奥茂治氏 = 悪に近い灰色
今回私が考えていますのは、両氏とも「善に遠い灰色」ではないかというところです。息子たちに分かりやすくするための例え話のつもりでしたが、返ってややこしくした感がありますので、横道へ入るのをやめ、前回の続きである「奥氏の活動記録」を紹介します。」
・2017 ( 平成29 ) 年、奧茂治はチャンネル桜水島総を告訴したが不受理となり、検察審査会に上告
・発端は、2014 ( 平成26 ) 年 東京都知事選後、元航空幕僚長・田母神俊雄が政治資金規正法違反で有罪判決をうけたこと
・当時水島総は田母神の選対本部長、「頑張れ日本全国行動委員会」幹事長
昭和45年に退官した奧氏は、予備自衛官、沖縄県隊友会の副会長として、自衛隊員の後方支援に回って活動していたという説明が前にありました。隊友会の副会長として、水島氏の対応が許せなかったのだと思いますが、氏を告訴していたとは知りませんでした。
田母神氏がした政治資金規正法違反の内容は、ボランティアで支援活動をしてくれた部下に、選挙資金の中から慰労金を支払ったことだったと思います。2月の寒い時期でしたから、防寒用コートもこの中から購入していました。水島氏は選対本部長であると同時に、会計責任者でもあったので、おそらく田母神氏の金の使途に注意をしたのだと思います。
田母神氏を知っる人なら分かると思いますが、氏は自分が正しいと信じたことについて、他人の反対を受け付けません。中国を訪問した時、相手が間違っていると知ると中国軍の高官にも妥協しませんでした。航空自衛隊のトップだった氏は、誇りと自負を持ち、恐らく水島氏の注意を意に介さず、無視したのではないでしょうか。この辺りは勝手な推測ですが、そうでなければ、水島氏が裁判にまで訴えた事情が理解できません。平成28年の5月に、偶然私は水島氏を批判するブログ ( 「一つのけじめ」 )を「ねこ庭」で書いています。
脱線したついでですから、ブログの一部を紹介します。
「チャンネル桜の動画に出会い、本当に嬉しかった。私には、水島氏が立派な人物に見え、チャンネル桜にも信頼を置いた。」
「年金暮らしのため、年会費1,2000円の賛助会員にしかなれなかったが、すぐに登録をした。朝日新聞を糺す会の設立総会にも参加し、都知事選に立候補した、田母神氏の選挙事務所にもわずかながら寄付をした。」
「だが今の私は、心がチャンネル桜から離れてしまった。日本を大切にしようと同じ運動をしていながら、水島氏がやった、田母神氏潰しの一連の行為に幻滅したからだ。何があったのか部外者なので知らないが、国の行く末を考える同志というのなら、水島氏はもっと別の行動をすべきだった。」
過去のブログを読むことは、過去の自分に再会することなので、複雑な気持ちがします。
「自分の番組を使い、何度も一方的に、田母神氏を非難するのは、対抗手段を持たない氏に対し、卑怯ではないのか。容疑者として逮捕され、警察に尋問されている田母神氏を弁護する気はないが、都知事選に担いだ相手を、こんな状況に追い込む氏の度量の無さを悲しむ。自らを国士と任ずるのなら、短刀を一本間に置いて、二人だけで、命をがけの話をすれば済むことでないか。」
思い切ったことを言っていますが、今でもこの気持ちに変わりはありません。
「今の世では、庶民の娯楽話としてしか語られないが、国の行く末を思い戦っていた幕末の志士たちは、日々が真剣勝負だった。元勲などと持て囃されているが、彼らの私生活は、意外なほどの刹那主義で彩られてもいた。俗な言葉で言えば、酒と女と金が明日の知れぬ彼らの友でもあった。」
「水島氏も、そんな話を知らぬではあるまいに、選挙資金の何千万かが不明朗だなど、そんな些事をあげつらうなと言いたい。気に食わぬ事実があるのなら、田母神氏と二人で、決闘する気で議論すればよい。」
ブログで私はたいてい理想を語りますが、完全無欠な人間を求めていません。高潔で高邁なだけの人間は、恐らく政治家にはなれないでしょうし、ついてくる人間もいないだろうと考えています。
「政治家としてあれほど無能だった鳩山氏が、民主党を立ち上げ、多数の政治家が集まったのは、氏が潤沢な資金を持っていたからだ。いかがわしい使い方をされた金があったし、北朝鮮への怪しい使途金もあったのに、周りの誰も暴き立てなかった。」
「菅氏の北朝鮮に絡む政治団体への多額の寄付も、結局はうやむやにされた。舛添都知事の別荘や、贅沢な外遊は、公金横領でないかと私には見えるが、それも政治家は攻撃しない。」
こうして述べますと、政治家の杜撰な金の使い方を是認しているように思われるのでしょうが、政治家は皆金まみれの世界で生きています。
「彼らの目の前では、いつも何億という金が動き、彼らは常に金の誘惑と闘っている。良くも悪くもそれが政治の世界であり、そこにいても理想を忘れなかった政治家が、本物だったと後世で語られる。」
私たち庶民の常識と政治家の常識は違うと、政界を知る人間ならそんな知識を持っているはずなのに、水島氏は、政界に不案内な田母神氏を、執拗に追い詰めていました。ここに私は氏の人間としての小ささを見、田母神氏との争いを、チャンネル桜で報道する氏を知った時から、心が離れました。
空と海の違いがあるとしても、同じ自衛隊だった奧氏が黙っていられなくなった気持ちが、過去のブログを読むと理解できます。有罪判決以後、田母神氏は空将辞任直後の輝きを失い、政界進出の芽がなくなったのでないかと思います。そのような田母神氏のため裁判を起こしても、奧氏に利益があると思えませんので、今回は、氏を評価するブログになりました。
しかし次回は、そうなりません。氏を一躍有名にした事件ですが、私の心が氏から離れた出来事でもあります。退屈された方は、スルーしてください。
( 3月3日14時30分、safariが「ねこ庭」への侵入を阻止したトラッカーが36件でしたが、3月5日17時25分現在83件になりました。不思議なネットの世界です。)