ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

「小西文書」から見える自由民主党の姿 - 3 ( 6つの談話 )

2023-03-13 22:17:36 | 徒然の記

 今回は、昨年の9月から10月にかけ39回のシリーズで書いた「 6つの談話 」からのアプローチです。どんな談話があったのか、再度紹介します。 

  〈 日本の桎梏となった6つの「談話」 〉

          1.  1982 ( 昭和57 ) 年8月26日・・鈴木善幸内閣

      宮沢官房長官談話  歴史教科書に関する談話

    2.  1993 ( 平成5 ) 年8月4日 ・・宮沢喜一内閣

               河野官房長官談話  慰安婦関係調査結果に関する報告

    3.  1993 ( 平成5 ) 年8月15日

               細川総理式辞  日本武道館での「戦没者追悼式典」

    4.  1995 ( 平成7 ) 年8月15日

               村山談話  戦後50周年の「終戦記念日」にあたっての談話

    5.  2005 ( 平成17 ) 年8月15日

               小泉総理大臣談話  戦後60周年の談話

    6.  2015 ( 平成27 ) 年8月15日

               安倍談話  戦後70周年の談話     「歴史修正主義者」のイメージ払拭

 6人の政治家の名前がありますが、細川、村山、安倍の3氏は除外します。細川・村山両総理は自民党員でなく、元々反日左翼系の人物であり、安倍氏は党内リベラルに邪魔されている当事者だからです。簡単に言いますと、残りの3人が反安倍勢力のりリベラル議員で、捩れ曲がった自民党を作った功労者です。

 現在は保守の人々の間でも、「宮沢談話」は話題に上らず、「河野談話」が諸悪の根源として批判されていますが、私自身はそれに劣らない談話が「宮沢談話」と考えています。両氏は「東京裁判」を頭から信じ、「日本だけが間違った戦争をし、中国と韓国を侵略した」と本気で思っている政治家です。

 二人とも新聞記事の大ウソを確かめもせず、中国と韓国にお詫びの政府談話を発表し、日本外交を縛ってしまいました。宮沢氏は日本テレビと産経グルーブの記者の誤報を確認せずに信じ、お詫びの談話を出しました。教科書の内容に近隣諸国が疑義を唱えたら、誠意を持って対処すると、世界のどこの国もしていない約束を公表しました。これが「近隣諸国条項」と呼ばれ、中国、韓国・北朝鮮に歴史問題で批判攻撃させる発端となってしまいました。

 同じ東大を出ていても、法学部以外の人間は東大卒と言わないと、頭脳明晰のエリートを自負する氏は、農林省水産講習所 ( 現・東京海洋大学  ) 出身の鈴木善幸首相を軽視し、独断専行に近い形で「談話」を発表しています。自分一人が国を背負っていると錯覚し、学歴を鼻にかける官僚政治家の見本のような人物です。元々は旧大蔵省( 現財務省 ) の官僚でしたが、氏の影響もあってか財務省には今も首相を無視するエリートが仕事をしているようです。

 先日出版された安倍氏の『回顧録』の中では、「省益のためなら、総理も倒す」とそのような財務省不信感が綴られていたと聞きます。

 政治家の「談話」でありませんが、鈴木内閣の次の中曽根内閣の時、今日の日本外交を決定した国会答弁を外務省の次官がしています。のちに「屈辱外交」「土下座外交」と言われる「ハンデイキャップ外交論」です。

        ・ 1985 ( 昭和60 ) 年11月・・中曽根康弘内閣  衆議院外務委員会

      社会党の土井たか子氏の質問に対する、小和田恒( ひさし ) 氏 の回答  

       「極東軍事裁判で日本は中国への侵略を認めている。」「従って日本は、相手国に対しては、相手が納得するまで、未来永劫謝り続けなければならない。」

 当時の次官は所管の大臣より格が上で、次官の意見がそのまま国の外交方針となり、現在も引き継がれています。外務省の官僚だけでなく、自民党の議員も「ハンディキャップ外交論」を正しいと信じる者がいて、安倍氏の足を引っ張り続けました。「平和外交」「大人の外交」「他国を刺激してはならない」と主張し、「憲法改正」に反対する議員は、この流れに属する反日議員です。

 そして最後の河野氏は、朝日新聞の大嘘記事(吉田清治の作り話)を鵜呑みにして謝罪し、泥沼の「慰安婦問題」のきっかけを作りました。誤報や嘘と分かった以後も、宮沢氏と河野氏は自分たちの誤りを認めず、頑固に「日本が悪かった」と言い続けていますから、彼らは立派な反安倍勢力です。( 竹中平蔵氏を重用し、米国に言われるまま日本の経済社会を崩壊させた小泉氏は、語るまでもないので省略しました。 )

 日本を縛った理不尽な「談話」という視点から、自民党内の反日議員を紹介しました。横道へ逸れているのでなく、「小西文書」の背景を理解するには欠かせない情報です。

 次回は、3月2日から3月17日まで、反日の共同通信社が全国にどのような記事を配信しているのか、千葉日報新聞の紙面から紹介します。

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「小西文書」から見える自由民主党の姿 - 2 ( 赤旗の記事 )

2023-03-13 16:53:49 | 徒然の記

 ほとんど誰も言わない意見を述べるというのは、83名の読者登録しかない「ねこ庭」のブログでもためらいがあります。私の論点は、戦後日本からの脱却を阻んでいるのは反日左翼勢力より、むしろ自民党内にいるリベラルと呼ばれる議員たちではなかったか、というところにあります。

 この議員たちは保守の顔をしていますが、安倍元総理の邪魔をし、暗殺への風潮を醸成した元凶だったのかもしれない、と思えてきました。氏の掲げた二本の旗が、「一強自民党」内で「独裁者」とまで言われ、首相在任歴代最長の7年8ヶ月をかけてもなぜ実現できなかったのか。

  「憲法改正 ( 軍の再建  ) 」  「皇室護持 ( 女性宮家反対 ) 」

 この二本の旗に対し、存命中の氏に、マスコミが連日のように発信したスローガンを思い出してみましょう。

 「自民一強、数の奢り」「安倍独裁を許すな」「安倍政治を許すな」「安倍やめろ」

 反日左翼政党とマスコミの報道が事実だったのなら、国会で安定多数を占めていた安倍政権は、「憲法改正」と「皇室護持」の旗をとっくに実現しています。息子たちと「ねこ庭」を訪れる方々には、次のことに気づいてほしいと思います。

  ・自民党は一強だったけれど、安倍氏は独裁者でなかった。

  ・氏の党内基盤は強固でなく、氏の政治は党内の反対勢力との妥協だった。

 私だけでなく多くの国民が、反日左翼政党を嫌悪し、自民党を支持すれば日本が取り戻せると考え、選挙のたびに自民党に安定多数を与えました。 

 安倍元総理が亡くなった現在、安倍氏の路線を引き継ぐ人物とみられているのが、高市氏です。次期総理を高市氏にと考える保守層もいます。小西文書騒ぎで渦中にいる高市氏を、党内の反日議員は静観しています。本来なら閣僚を守るべき岸田総理も距離を置き、答弁を松本総務相に任せきりです。

 安倍氏の影響力を閣内から排除したい岸田総理は、高市氏下ろしを黙認しているとする意見もあります。ここ数日の国会のドタバタぶりは、不思議な光景です。

 自民党内のリベラル議員は、国内の反日左翼勢力を隠れて支援しているだけなのか、それとも彼らを利用し「戦後利得体制」を維持しようとしているのか。そもそも彼らは、いつから党内での基盤を固めてきたのか ?

 沢山の見方ができると思いますが、私は息子たちのために、分かりやすい事実から始めようと思います。覚えている方もおられると思いますが、自民党の幹事長経験者が、共産党の機関紙「赤旗」に安倍政治批判の寄稿をしたり、インタビューに応じたりした頃からでないかと考えます。過去の「ねこ庭」のブログとネットの検索で、「赤旗」に関する事実を集めましたので紹介します。

 2009 ( 平成21  ) 年、麻生内閣時・・・元幹事長・野中広務氏の意見

  ・自民党は、戦争が好きな党になってしまった

  ・大政翼賛会の時代に戻ってしまった。

  ・憲法改正反対は終生の信念

 2013 ( 平成25  ) 年、安倍内閣時・・・元幹事長・古賀誠氏の意見 

  ・安倍右傾化政治に反対

  ・平和主義、主権在民、人権主義を守る

  ・憲法改正に反対

 2014 ( 平成26  ) 年、安倍内閣時・・・元幹事長・加藤紘一氏の意見

  ・集団的自衛権行使容認は、徴兵制に行きつきかねない

  ・河野談話の見直しをしようとしていることに反対

  ・憲法改正は絶対にやるべきでない

 自民党内の実力者と言われた三人が、こともあろうに「赤旗」に寄稿するとはと、驚いたことを今も忘れません。加藤氏の記事は平成26年5月の新聞ですが、次のような志位委員長の話が同時に掲載されていました。

 2014 ( 平成26  ) 年、安倍内閣時・・・志位委員長の話

  「加藤、古賀、野中という保守政治の屋台骨を支えてきた人々が、こぞって安倍政治に反対している。今後は真面目な保守の方と協力関係を深め、連携しなければならない。」

 真面目な保守の方・・共産党の側から見ればそうなるのでしょう。かっては気がつかずに読んでいましたが、志位委員長があげる「真面目な保守の方」の中に、村上誠一郎氏の名前もありました。

 戦争反対、憲法改正反対を主張し、「保守本流」を自認する不可解な氏に、昨年の11月12回のシリーズで「ねこ庭」に登場してもらいました。こんなところで共産党につながっていたとは気がつかず、迂闊なことでした。

 誰が自民党内の反日議員で、安倍元総理の邪魔をしていたのか、詳しく知りたい人は野中、古賀、加藤氏の後継者と仲間の議員を調べれば分かります。親中派の古賀氏に育てられた幹事長が二階氏だったことは、「ねこ庭」のブログの中に情報がありました。

 今回は、「赤旗」を通してみた自民党内の反日勢力でしたが、次回は別のアプローチをします。戦後日本を呪縛した「6つの談話」からも、見ることができます。すでに「ねこ庭」でブログにしていますから、手間はかかりません。皆様のお越しを、お待ちしています。

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「小西文書」から見える自由民主党の姿

2023-03-13 00:45:56 | 徒然の記

 渡部氏の著書の紹介が、今回も延びます。参議院の国会審議をストップさせている「小西文書」について、無視する訳にいかなくなりました。

 前回のブログで読者の方から教えて頂いた戦後日本の捉え方が、思っていた以上に正鵠 ( 急所  ) をついていると言う発見につながりました。今回は息子たちと「ねこ庭」を訪問される方々に、発見した2つの事実を紹介します
 
  1.  「大手メディアはノイジー・マイノリティー ( 大騒ぎする少数者  ) に好意的で、彼らの意見が正しいかのように報道する。ノイジー・マイノリティーは、大手メディア内を闊歩している。」
 
     2.「サイレント・マジョリティー ( 物言わぬ大多数の国民  ) 」は、「ノイジー・マイノリティー」ばかりを相手にする大手メディアに愛想をつかし、「ネットの世界で活動している。」

 つまり反日左翼勢力は「ネットの世界」では、少数者でしかなく、力を持っているのは日本を大切にする保守の国民だったという、面白い発見でした。それなのになぜ、日本の根本的課題は一向に解決されないのか。この2つ発見を土台に「小西文書」を考察すると、「小西文書」は、「凝縮された戦後日本の問題点」であるという、予想しなかった事実が見えてきます。
 
  1.   大手メディア ( NHK、共同通信社、朝日新聞、毎日新聞、東京新聞等 ) は、総務省の内部文書を正当なものとして、小西議員の側に立つ報道をし、高市氏へ批判的な姿勢を明確にしている。
 
  2.  ネットの世界では、小西議員の提出した「総務省内部文書」の不正確さ、不明確さ、矛盾点を指摘し、小西氏を酷評し高市氏にエールを送っているものが多数を占める。 
 
 この状況を見ますと、最初に発見した2つの事実と重なります。しかしここ最近のブログで私が述べていますのは、「憲法改正」と「皇室護持 ( 女性宮家反対  ) 」と言う国の土台の問題が解決しないのは、反日左翼政党のせいというより、一強自民党の中にいて「ノイジー・マイノリティー」を支援している議員たちにあるのではないか、という意見です。
 
 小西議員が何時もの勝ち誇った顔で、総務省の内部文書を手に持ち、国会で高市氏の辞任を迫っていたのは、3月2日でした。NHKのニュースでたまたま見たのですが、最後まで見ないでスイッチを切りました。その頃は、中国人女性 「私が島を買った」のブログに時間を使っていましたから、注意を払いませんでした。
 
 ところが3月12日現在、大手メディアとネットの世界で、「ノイジー・マイノリティー ( 大騒ぎする少数者  ) 」と「サイレント・マジョリティー ( 物言わぬ大多数の国民  ) 」が、激しい対立を続けています。「高橋洋一チャンネル」、「上念司チャンネル」 、デイリーWiLLなど保守系の動画で、小西氏が酷評されています。一方大手メデイアでは、高市氏不利とし小西氏に側に立つ報道です。
 
 この図式を見ますと、いつも通りの反日左翼勢力と保守派の対立と捉えられ、多くの人がそう指摘していますが、違う見方もできます。「外国人土地法」が復活させられないままになっている原因と同じものが、今回も根っこにあります。「外国人土地法」が、棚ざらしになっている原因を、再度確認します。
 

   1.   外国人に日本の土地を勝手に買うことをやめさせるには、国際常識である「相互主義」を法律で明確化することである。

   2.  大正14年に成立・施行されながら、昭和20年の敗戦以来眠ったままになっている「外国人土地法」を復活させることが、政治の王道である。

   3.  「現行憲法」との関連で復活が困難であるなら、「現行憲法」を改正すれば良い。

   4.  反日左翼政党と、自民党内のリベラルと称する反日議員が改正に反対しても、国民多数の意見は「憲法改正賛成」である。

   5.  国難の今こそ、日本の安全保障のため国軍の再建が重要であり、ここで戦後が終わり日本が普通の国になる。

 共通している原因は、4. 項目目です。「自民党内のリベラルと称する反日議員が改正に反対して・・」つまり、自民党内にいる反日議員が高市氏下ろしを黙認しているところが、共通しています。彼らは、国内の反日左翼勢力を支援しているだけなのか、それとも彼らを利用し「戦後利得体制」を維持しようとしているのか。

 どのようなアフーローチをすれば、息子たちと「ねこ庭」を訪問される方々にうまく説明できるのか、考えながら次回を進めます。

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