ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

拉致問題・北朝鮮の目的とは

2024-03-18 17:12:13 | 徒然の記

 拉致問題を根本から考えるため、前回までに4つの事実を確認してきました。

  1.  拉致犯罪行為が行われたのが、昭和45年から昭和55年の10年間に集中していたこと。

  2. 不法に拉致されたと思われる国民が、およそ900人もの多数に上っていたこと

  3.  当時の日本には、北朝鮮へ警戒心の生じる風潮がなかったこと

  4.  北朝鮮を称賛する著名な学者や政治家が沢山いて、マスコミが彼らの意見を大きく報道していたこと

 ブログのタイトルを少しずつ変えていますが、シリーズとしては今回が6回目になります。前回までに登場した人物と組織を整理すると、興味深い事実が見えてきます。

  反日左翼主義者・・・末川博、大内兵衛、土井たか子、小田実、寺尾五郎、小和田恒の各氏

  自民党内の反日リベラリスト・・・野中広務、加藤紘一両氏

  反日左翼マスコミ・・・NHK、朝日新聞、

  反日左翼組織・・・ベ平連、九条の会、日本学士院、日本学術会議、朝鮮総連

  反日左翼政党・・・共産党、社会党(社会民主党)、

 先月の初めに「ねこ庭」で「トロイの木馬」の言葉を2つに分け、新しい定義を次のように変更しました。( 「トロイの木馬 A」は割愛します。 )

 「トロイの木馬 B」とは、日本をダメにした人間と組織

   1. 反日左翼学者・・「日本学術会議」と「東大社会科学研究所」で育成された学者たち

   2. 反日左翼メディア ・・NHK、共同通信社、朝日新聞社、毎日新聞社、日本経済新聞社等

   3. 反日左翼政治家・・与野党を問わず、「5つの悪法」の拡散に協力する政治家たち

   4. ジャパンハンドラー ・・米国の反日勢力に送り込まれ、日本の政界、マスコミ、財界、学界内にいて影響力を行使する、外国人と日本人

 ジャパンハンドラーは次回以降に登場しますので除外するとして、前回までに出てきた人物と組織は、「トロイの木馬 B」に該当します。何の自慢にもなりませんが、日本をダメにした人間と組織は「トロイの木馬 B」だ、という「ねこ庭」の分析が案外的を得ている気がします。

 今回は、「北朝鮮が、なぜあのような大掛かりな拉致犯罪を実行したのか。」について、警察庁の公報を紹介します。( 長い文章なので、息子たちと訪問される方々が読みやすいように、「ねこ庭」で編集しました。)

  ・北朝鮮が日本人を拉致した目的は、必ずしも明らかでないが、金正日総書記は日朝首脳会談の席上、日本人拉致の目的について下記2点を説明した

     ・1つ目は、特殊機関で日本語の学習ができるようにするため

     ・2つ目は、他人の身分を利用して南(韓国)に入るため

  ・「よど号」犯人の元妻は、金日成主席から次の教示を受けた
   
      ・革命のためには、日本で指導的役割を果たす党を創建せよ。党の創建には、革命の中核となる日本人を発掘、獲得、育成しなければならない
 
  ・また妻は、「よど号」犯人のリーダー格の田宮高麿から次の指示を受けた、 
 
       ・革命のため、日本人を獲得せよ
 
  ・これらを総合的に考えると、日本人拉致の背景には、
 
     ・北朝鮮工作員が日本人のように振る舞えるようにするための教育を行わせること
     ・北朝鮮工作員が日本に潜入して、拉致した者になりすまして活動できるようにすることのほか、
 
     ・金日成主義に基づく日本革命を行うための人材獲得という目的が、あったものとみられる

 警察庁の説明を読むと、北朝鮮が多数の日本人を日本の各地から拉致した理由が分かります。つまり北朝鮮は、日本国内で「金日成主義に基づく日本革命を行うための党」を作ろうと計画していた。このため多数の若い日本人を北朝鮮で教育し、再入国させる必要があった。同時に拉致した日本人を利用し、日本へ潜伏する工作員の日本語教育に当たらせた。

 何年計画で考えていたのか不明ですが、恐るべき事実ではないでしょうか。警察庁が広報で述べているというのに、なぜかマスコミが報道しなかった「北朝鮮の目的」です。「社会の木鐸」を自称し、大騒ぎすることの好きなマスコミが、どうして今もこの事実を国民に伝えないのか不思議になるのは私一人でしょうか。

 次回は、北朝鮮が日本以外の近隣諸国から何人の人間を拉致しているのか、「救う会 全国協議会」のホームページから紹介します。この数字がはっきりすると、北朝鮮の本気度が計れます。

コメント (4)
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拉致問題・著名人4氏の言葉 - 2

2024-03-18 07:55:50 | 徒然の記

 〈  5.   土井たか子氏の言葉   〉

 政界と学界の違いはありますが、末川氏と土井氏は共にマスコミ界の花形で、何を語ってもトップニュース扱いでした。「ねこ庭」では、拉致問題の解決を遅らせる上で当時最も大きな影響力を与えた人物として、両氏を考えています。
 
 息子たちは土井氏の名前を聞いても、ほとんど関心を示さないと思いますが、「ねこ庭」を訪問される方々には華々しく活躍していた氏の姿が残っているのではないでしょうか。話が横道へ逸れますが、社会党委員長時代の氏を語るウィキペディアの情報があります。
 
  ・土井のはっきりした物言いのキャラクターが主婦層からの好感を獲得し、土井の立場を後押しした

  ・時の首相は改憲論者として知られる中曽根康弘であったが、土井は護憲・軍縮を掲げてこれに対抗した

  ・中曽根は改憲の動きには出ないものの、社会党が堅持を強く求めていた防衛費1%枠を撤廃した

  ・一方で土井は、内閣が提出した売上税法案に対しては社公民および社民連の4党統一組織を構築して抵抗した

  ・その間に行われた参議院岩手補選と統一地方選挙で勝利し、土井は売上税法案を廃案に追い込んでいる

  ・中曽根から政権を引き継いだ竹下登は消費税導入を強行するが、土井は消費税導入とリクルート事件を激しく追及、宮沢喜一大蔵大臣を辞任させ、竹下内閣を退陣に追い込む

 しかし何といっても氏の最大の活躍は、昭和60年11月の国会開催時に、衆議院外務委員会で小和田恒 ( ひさし )  外務次官の発言を引き出したことでした。ウィキペディアの説明を転記します。

  ・土井委員長の質問に答える形で、小和田氏が東京裁判を肯定し、「日本は昔悪いことをしたのだから、自己主張をせず、永遠に謝り続けなくてならない。」

  ・「日本の外交は、東京裁判を背負っているハンディキャップ外交である。」と答弁しました。

 安倍内閣以後次官の地位が低くなりましたが、当時の次官は大臣を超える存在で、次官の意見が省庁の方針でした。外務省の官僚諸氏が、現在も中国や韓国・北朝鮮に正論が言えないのは、小和田氏の「ハンディキャップ外交論」が生きているところにあると言われています

 元外交官だった馬渕睦夫氏の説明によりますと、小和田次官の外交論を否定しない限り日本外交は改まらないとのことです。方法そのものは簡単で「閣議決定」すれば変更できますが、暗殺された安倍元首相は外務省だけでなく党内外の反対勢力に邪魔され続けました。これ以上述べると森の脇道へ進み抜けられなくなりますので、「土井氏の言葉」のテーマへ戻ります。

 〈 昭和62年訪朝時の土井氏の言葉 〉

  ・ 私は朝鮮労働党のわが党に対する長年の友誼について感謝し、私の尊敬するわが党の歴代委員長が、お国を訪ねてうち固めた両党の友好と連帯の絆は、限りなく強固であると思います

  ・ 朝鮮革命と社会主義建設の偉業を輝かしい勝利に導かれ、朝鮮の自主的平和統一、アジアと世界の平和の為に類なき貢献をつくしておられる偉大な指導者金日成主席を、私は心から尊敬し、万年長寿を祈り、今後の友誼を願って、私の発言を終えたいと存じます

 〈 昭和63年の土井氏の言葉 〉

  ・ 北朝鮮が、そんなことをするはずがない。悪意のでっち上げだ

  ・ 拉致の十人より、北朝鮮との国交回復が先だ

  産経新聞デジタルが平成30年6月に、この言葉の発せられた経緯を次のように説明しています。朝日新聞だけと思っていましたが、肝心の部分が省略された分かりにくい記事です。それでも何となく状況が伝わりますので紹介します。

  ・北朝鮮に拉致された被害者の1人である石岡亨さんは、町で見かけたポーランド人に必死の思いで家族への手紙を託し、奇跡的に両親の手元に届いたのが、1988年 ( 昭和63 )

  ・手紙には拉致された松本薫さん、有本恵子さんの3人で北朝鮮に住んでいることが記され、家族は忽然(こつぜん)と姿を消した子供たちの消息を知る

  ・ご家族は、北朝鮮と強い繋がりがあることを自負していた土井たか子氏側に、手紙を見せたことから2度目の悲劇が襲ってくる。

     ・土井氏側はすがる思いで助けを求める家族を見捨てるような態度だった、と語る有本さん家族をテレビで見ながら胸が痛くなる思いだった。

  ・マスコミは「マドンナ」と持ち上げ、本人も「山は動いた」と豪語し大政治家ぶっていたが、自国民を守るべき人間が、北朝鮮に国民を売ったことに等しい。その残酷な姿勢に政治家としての資質を疑う

  ・吉報を待ち続けたご両親たちが、裏切られた事実を知ったときの落胆、悲嘆いかばかりだったことか

 昭和63年の土井氏の言葉を、産経新聞がなぜ平成30年6月に報道するのかよく分かりませんが、「土井氏」と書かず「土井氏側」と書いているのは、有本さんのご家族が手紙を土井氏個人にというより、土井氏の事務所で渡したことを匂わせている気がします。また、土井氏が手紙を朝鮮総連に持ち込んだという事実が省略され、「北朝鮮に国民を売った」と曖昧な表現にされています。

  ・「拉致などない」と言い切った土井氏は、北朝鮮による拉致の実態が明らかになると、「私もだまされていた」と恥ずかしげもなく、被害者のような言い訳だった。

 平成14年9月に小泉首相が平壌で日朝首脳会談に臨んだ際、金正日(キム・ジョンイル)総書記が拉致を認めたため、土井氏も拉致を認めたのだと思いますが、拉致被害者の救済を忘れ、自国民をないがしろにし、北朝鮮の大嘘を信じたのは、土井氏だけでなく、自民党の野中広務、加藤紘一両氏も同類でした。だから小泉首相が訪朝し、金正日総書記が拉致を認めた以後、彼らは沈黙してしまいました。

 土井氏を許す気はありませんが、私はこの産経新聞のネット記事を息子たちと「ねこ庭」を訪問される方々に紹介する気持になれません。偏見に満ちた醜い文章は、読者登録が88名の「ねこ庭」でとどめておくべきで、ひとかどの新聞社が発信する報道文ではない気がします。

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