ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

溜まっている千葉日報新聞 - 16 ( 「真正保守」政治家十カ条 )

2025-01-20 19:29:11 | 徒然の記

 真正保守でない氏が、保守でも左翼でもない鵼 ( ぬえ ) の立場から熟考した、「真正保守」政治家十カ条を語ります。( 「文春オンライン」記事の続きです。 ) 

  ・政治家は心に留めて陶冶に努めてほしいし、国民が政治家を見極め、政治状況を認識するうえで参考になればと思う。

  ・自民党総裁選、立憲民主党代表選においても、当然、この十カ条を満たす政治家が指導者に選ばれるべきであると私は考えている。

 恥ずかしくて顔が赤らんできますが、我慢をして転記します。

  (1)常に歴史を読め。
  (2)師たる政治家を持て。
  (3)甘言、巧言は敵とせよ。
  (4)誤りから学べ。
  (5)良きブレーンを持て。
  (6)清廉の徳を持て。
  (7)討論、対話を厭うな。
  (8)典故、先例に通じよ。
  (9)読書に勝る良薬はない。
    (10)氷山のごとき人格たれ。

 「ねこ庭」は氏のように欲張りでありませんから、日本の政治家に求めるものは2つしかありません。

    1.  日本の歴史と伝統を守るための「皇室護持」

            2.  日本の国民と領土を守るための軍の再建、つまり「憲法改正」

 やがて米国大統領になるトランプ氏、習近平氏、プーチン氏、金正恩氏など他国の政治家の顔を思い浮かべますと、氏の「十カ条」で太刀打ちできるのか心配です。

 氏は政治家を、学校の道徳の先生と勘違いしているのでしょうか。歴史も読まず、読書もせず、過去の誤りからも学ばずという人間が思いつく「十カ条」と、切り捨てたい誘惑に駆られます。

 氏が眺めている歴史とは、どんなものなのでしょう。昭和史の探究者というニックネームは、単なる修飾語なのでしょうか。

 「戦後日本史の流れ」という狭い範囲の歴史を見るだけでも、GHQが作った「アメリカに屈服した日本」があります。氏の「十カ条」は日本の首相に手枷足枷をするだけです。

 国益のためなら他国に謀略を仕掛け、紛争を起こしても、破壊をしても、他国の指導者は巧言を弄します。他国を見ないで日本の政治家にだけ高潔さを要求する姿勢が、そもそも「東京裁判史観」の視点です。

 小林よしのり氏の言葉が、浮かんできます。

  ・戦争の原因を自国の中でのみ探り、外国の視点がまったく抜け落ちているため、狭い蛸壺に入ってしまったような歴史観になっている

 「蛸壺」から首だけ出して世界を見ていると、見当違いの意見が出てきます。上記(1)を、氏は次のように説明しています。

  ・(1)は、国外のウクライナ戦争にせよ、ガザ戦争にせよ、アメリカ大統領選にせよ、国内の裏金事件にせよ、時代がどう動くかについて、歴史と同時代史を組み合わせ、過去、現在、未来を読み抜く目を持て、との意味になる。

 「戦後レジームからの脱却」の旗を掲げて、「憲法改正」の寸前まで来た時安倍首相は暗殺されましたが、どうやら氏の目は「節穴」のようです。

 毒にも薬にもならない抽象論 ( くうろん ) を喋って、得意になっているようなので、しばらくコメントを止め氏の「十カ条」説明を紹介します。

  ・(2)は、誰を理想の政治家と見て、そこから何を学ぶのかという問いでもある。原敬の政治力と、歴史に自らを刻む意志。田中角栄の庶民性と、対米従属から脱却する志向。

  ・浅沼稲次郎の労働者性と、質素な生活・・・直接の師でも、歴史上の存在でもいいが、自分が目標とする政治家とその方向性を、自らの政治の一つの模範として持つべきであろう。

  ・(3)は、甘い褒め言葉、巧みな誘導術などの話法を遠ざけ、誠実な語り口を身につけるべきということだ。甘言、巧言は、結局のところ有権者からの信頼を失うし、汚職にもつながっていくものだ。

  ・(4)であるが、誤りを教訓とする思考、行動は政治家の必須条件である。過去の戦争に始まり、政治の誤りを徹底して分析することが大切であろう。かつて日本の政治はなぜ戦争を選択したのか? 軍の暴走とは何か? それを学ぼうとしない政治家は、政治家である資格がない。

 コメントを入れないつもりでしたが、息子たちと「ねこ庭」を訪問される方々には伝えずにおれません。この偏った意見こそが「東京裁判史観」で、氏の目を節穴にしている「蛸壺史観」です。

  ・(5)は、政治家の不安に寄り添い、有効な助言をするブレーンをいかに周囲に置けるかということになる。

  ・たとえば伊藤昌哉である。かつて伊藤は宏池会の舞台裏の立役者と言うべき人物だった。

  ・池田勇人首相の首席秘書官を務め、池田の政敵である浅沼稲次郎社会党委員長が暗殺されたとき、語り草となるような追悼演説の原稿を書いて、それを読み上げた池田の存在感を大きくした。

  ・その後、伊藤は大平正芳首相のブレーンにもなり、その権力者の孤独を全面的に受け止めて、大平は折に触れて伊藤の判断を仰いだ。

 もしかすると今年の氏の目標は、首相のブレーンなのでしょうか。

 ジャーナリストで政治評論家だった伊藤氏は、保坂氏に似た経歴を持っていますが、果たしてブレーンの声がかかるのでしょうか。似た者同士の石破氏なら、あるいは可能性があるのかもしれませんが、「蛸壺史観」の二人が並んだ時が日本の終わりではないかと思います。

 有難いことに「文春オンライン」の記事は、ここで終わりです。これから先は「有料」となり、会員登録をしないと読めません。大切な時間を空費せずに済んだので、「文春オンライン」に感謝します。

 時間にゆとりができましたので、次回は「十カ条」の9番目について、氏の嘘 ( 虚言 ? )を証明する事例を見つけましたので紹介しようと思います。

 (9)読書に勝る良薬はない。

 これ以上つき合っておれないという方は、スルーして下さい。精神衛生の面からは、その方が賢明な気がします。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 溜まっている千葉日報新聞 -... | トップ |   

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

徒然の記」カテゴリの最新記事