ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

天皇陛下の「おことば 」- 6 ( ゾルゲ事件のこと )

2025-01-06 13:46:42 | 徒然の記

 BBC放送の内容で風岡氏の影を感じたのは、陛下の「おことば」以外の事実が語られている部分です。

  ・「退位」の言葉を使うと政治的行為になり、憲法違反になるため、陛下が「退位」の言葉を使われなかったこと。

  ・共同通信社の世論調査では、国民が高い数字で「退位」に賛成していること

  ・退位は、1780年に即位した第119代の光格天皇以来のであること

  「おことば」の報道に直接関係がない話なので、宮内庁が英訳文の中で追記しなければ伝わらない話です。何故ここにこだわるのかは、BBCの報道の残り部分を読むと分かってもらえる気がします。

 BBCは、恐らく宮内庁の情報が元だと思われますが、上皇陛下の天皇時代のエピソードにタイトルをつけて説明しています。

 〈 天皇陛下について5つのこと 〉

  1.  より現代的なスタイルを取り入れ、皇室と国民の距離を縮める努力を重ねた。

  2.  1959年に、華族出身ではない正田美智子さんと結婚。「テニスコートのロマンス」と呼ばれた恋愛物語に、国民は夢中になった。夫妻には子供が3人いる。

  3.  第2次世界大戦による傷跡を癒そうと、努力を重ねてきた。昨年8月の全国戦没者追悼式では、「ここに過去を顧み、さきの大戦に対する深い反省と共に、今後、戦争の惨禍が再び繰り返されぬことを切に願い、全国民と共に、戦陣に散り戦禍に倒れた人々に対し、心からなる追悼の意を表し、世界の平和と我が国の一層の発展を祈ります」と述べた。

  4.  2002年には日韓共催のサッカー・ワールドカップについて質問され、「私自身としては、桓武天皇の生母が百済の武寧王の子孫であると、続日本紀に記されていることに、韓国とのゆかりを感じています」と述べ、韓国出身の祖先がいることを認めた。日韓両国には朝鮮半島をめぐる歴史的な対立があるだけに、この発言は多くの日本人を驚かせた。

  6.  海洋生物学の研究を深く愛している。ハゼの研究が専門。

 上記5項目は、陛下の「おことば」の説明になくてはならない事実ではありません。3. 4. の項目については、国民の議論が分かれている微妙な問題です。

 3. は、「東京裁判史観」が背後にあり、4. は批判攻撃をやめない反日韓国への誤ったシグナルになります。学者の意見も分かれていて、国民感情からしても陛下のご発言には賛否両論があります。

 なぜ風岡氏は 、BBC放送に渡した「英訳文」の中にこのような余分な情報を付け加えたのか。ここからが、「ねこ庭」の孤独な検討作業と「思い込み」になるのかもしれません。

  ・風岡氏は、BBCを使って情報操作をしているのではないか。

  ・氏の親中・親韓的姿勢は、公明党の主張と似ている。

 これ以上は語る必要がありませんので止めますが、BBCの報道が風岡氏の情報操作の成功を語っています。

  ・日韓両国には朝鮮半島をめぐる歴史的な対立があるだけに、この発言は多くの日本人を驚かせた。

 驚かせただけでなく、多くの国民の陛下への失望を招きました。「皇室」を日本から無くしたい勢力にとっては、大成功でしょう。

 危険な敵対勢力の協力者は、最も信頼されている日本の中枢にいる・・というのが、「温故知新の読書」から学んだ「ねこ庭」の経験です。

 太平洋戦争直前の日本で、諜報・謀略活動を行ったとしてドイツ人ジャーナリスト、リヒャルト・ゾルゲ ( ソ連のスパイ ) が逮捕された事件がありました。

 昭和16年から17年にかけて、関係する人物が逮捕された「ゾルゲ事件」です。

  ・近衛総理の秘書官として日中戦争を推進した、元朝日新聞記者尾崎秀実 ( ほつみ )

  ・協力者として有罪となり廃嫡となった、華族の西園寺公一 ( きんかず  ) 

 まさかと思われる人物を外国勢力は狙い、協力者にしてしまいます。風岡氏がそうだと言っているのではなく、「戦前戦後の日本史の大河」の流れの中には危険な実例があるということを紹介しました。

 今回発生したgooブログのトラブルは、外国勢力によるハッカー攻撃だったそうです。まだ完全に復旧していませんが、遅れている原因の一つが、gooブログの業界での位置づけがマイナーなため、NTTの回復作業が後回しになっているせいだという説明もあります。

 gooブログの利用者には若者が少なく、高齢者が多いため先細りの状態にあるのだそうです。そんなマイナーなブログなら、多数の人に読まれる心配がありません。ブログ荒らしもそのうちいなくなるでしょうし、安心して「草莽崛起」活動ができることが分かりました。

 次回は新しい観点から考察した、天皇陛下の「おことば」報道です。事実を集めて検討すれば、状況判断がここまで変わるのかと驚きます。

 上皇陛下、風岡氏への印象も、もしかすると修正するのかも知れません。事実を集め客観的な検討をすることの困難さを、教えられた気がします。

 息子たちと「ねこ庭」を訪問される方々に、次回は報告しなくてなりません。 

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天皇陛下の「おことば 」- 5 ( BBC NEWS の解説 )

2025-01-06 07:39:10 | 徒然の記

 BBCは英国放送協会の略称で同協会はNHKと同じく、ラジオ・テレビを一括運営するイギリスの公共放送です。

 平成28年8月8日に、宮内庁が提供した英訳の陛下の「おことば」をどのように伝えているのかが、分かります。以下紹介するのは、BBCが放送した内容を日本語訳にしたものです。

  ・天皇陛下が、異例のお気持ちを表明するビデオメッセージが、8日午後3時公表された。

  ・「天皇もまた高齢となった場合どのようなあり方が好ましいか」を長年考えてきたと語り、天皇が高齢となった場合に国民の象徴としての公務を滞りなく遂行するにはどうするのが良いか、国民の理解を得たいと求めた。

  ・天皇陛下のお言葉を受けて、安倍晋三首相は記者団に、「どのようなことができるのか、しっかり考えていかなくてはいけない」と述べた。

  ・天皇陛下は、「現行の皇室制度に具体的に触れることは控えながら」と前置きをした上で、「社会の高齢化が進むなか、天皇もまた高齢となった場合、どのような在り方が望ましいか、天皇という立場上、現行の皇室制度に具体的に触れることは控えながら、私が個人として、これまでに考えて来たことを話したいと思います」と切り出した。

  ・さらに、「2度の外科手術を受け、加えて高齢による体力の低下を覚えるようになった頃から、これから先、従来のように重い務めを果たすことが困難になった場合、どのように身を処していくことが、国にとり、国民にとり、また、私のあとを歩む皇族にとり良いことであるかにつき、考えるようになりました」と説明した。

 風岡宮内庁長官の経歴と、宮内庁での権限の大きさを知った「ねこ庭」は、BBCの報道の陰に氏の姿が重なります。つまり、氏の期待する方向でBBCが報道しているということ。

  ・さらに、天皇が「終焉」した後の皇室の葬儀行事には時間がかかる一方で、その間にも新しい天皇は国事行為を行わなくてはならないことの難しさに言及。

  ・「行事に関わる人々、とりわけ残される家族は、非常に厳しい状況下に置かれざるを得ません。こうした事態を避けることは出来ないものだろうかとの思いが、胸に去来することもあります」と述べ、

  ・「これからも皇室がどのような時にも国民と共にあり、相たずさえてこの国の未来を築いていけるよう、そして象徴天皇の務めが常に途切れることなく、安定的に続いていくことをひとえに念じ、ここに私の気持ちをお話しいたしました」と説明した上で、「国民の理解を得られることを、切に願っています」と理解を求めた。

  ・「退位」という言葉は使わなかった。

  ・現行の皇室典範に既定のない生前退位をするためには、法改正が必要となり、それを天皇陛下自らが希望することは、政治行為にあたるとみられるためと考えられる。

  ・天皇陛下の「お気持ち」公表受けて、安倍晋三首相は記者団を前に、「天皇陛下が国民に向けてご発言されたことを、重く受け止めている」と述べた。

  ・さらに、公務のあり方について天皇陛下の年齢や負担の現状をかんがみ、「天皇陛下のご心労に思いをいたし、どのようなことができるのか、しっかり考えていかなくてはいけないと思っている」と述べた。

  ・NHKによると、これまでに心臓の冠動脈バイパスや前立腺がんの手術を受けている天皇陛下は、公務の多くを皇太子殿下や美智子皇后陛下に託すことになるという。

  ・天皇陛下がビデオメッセージで国民に語りかけるのは、東日本大震災直後の2011年3月16日の「おことば」以来、2度目。

  ・NHKなど日本メディア各社は7月、82歳になる陛下が現代日本では前例のない「生前退位」を希望していると伝えた。

  ・共同通信の世論調査によると、回答者の90%が天皇陛下の公務が多すぎると答え、85%が譲位を選択肢として法制化すべきだと答えた。

  ・日本で最後に譲位(生前退位)した天皇は、1780年に即位した第119代の光格(こうかく)天皇。1817年に退位し、仁孝天皇に譲位して太上天皇(上皇)となり、1840年に死去した。

  ・第2次世界大戦の終戦まで、日本の天皇は「現人神」とみなされた。

  ・昭和天皇が1946年1月に初めて「人間宣言」をし、日本国憲法第1条が規定する「日本の象徴かつ日本国民統合の象徴」となった。

 BBCが放送した内容の約3分の2を、紹介しました。次回は「ねこ庭」が、風岡長官の影を感じた部分を、息子たちと訪問された方々に伝えたいと思います。どうせ愚にもつかない推測だろうと感じられた方は、スルーされることをお勧めします。

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