残る一条 ( 第13条 ) を調べました。
〈「皇室典範」第13条 〉
第十三条 皇族の身分を離れる親王又は王の妃並びに直系卑属及びその妃は、他の皇族と婚姻した女子及びその直系卑属を除き、同時に皇族の身分を離れる。
前回検討した第12条との違いがどこにあるのか、転記して比較してみます。
〈「皇室典範」第12条 〉
第十二条 皇族女子は、天皇及び皇族以外の者と婚姻したときは、皇族の身分を離れる。
皇族の男子でも女子でも、他の皇族と婚姻した場合は皇籍を離れないで良い、ということが書いてあります。沢山の宮家があり、その間で婚姻である限り、皇族の減少は無いということを婉曲的に定めています。
日本が戦争に負け、GHQに関与され、「11宮家の皇籍離脱」と、「皇室財産の国有化 ( 没収 ) 」をされていなければ、「女性皇族の絶対的減少」は避けられていたことになります。
天皇家と宮家が所有されていた財産は、減ったり増えたりする宮家を維持するための共有資産でもありました。今更言っても「鱓 ( ごまめ ) の歯軋り」ですが、これらは国民の目に触れないところでGHQが実行した「皇室崩壊 ( 日本弱体化計画 )」の一環でした。
「天皇や皇族は、国民の税金で暮らしている。」
「天皇家の人々を養っているのは、国民だ。」
GHQが余計なことをしなければ、天皇はおそらく世界有数の富豪のお一人で、国民の税金で暮らす必要がありませんでした。一例を挙げますと、明治時代に作られた東京帝国大学、現東京大学は、「国家有為の人材を育成するために」という、明治天皇の寄付を基に作られた大学です。
もう少し自由な意見を言わせて貰えば、現在の東大卒業生の中には、そのような経緯を知らず、「国家有為」の人材でなく「国家破壊」の人材になっている者が混じっている気がします。
だからと言って「ねこ庭」は、何がなんでも昔が良かったと言っているのではありません。息子たちと「訪問された方々に、過去の事実の一つを紹介しているだけです。
このまま進むと話がまた逸れますので、「宮様ご発言の真意」の本題に戻ります。宮様が言われているのは「女性宮家」の創設のご主張というより、皇室の方々の公務の工夫に重点があるように思われます。
たとえば必ずご夫婦による出席でなく、いずれかお一方にするとか、出席の回数を減らすとか、出席する会を減らすとかの提案をされている気がします。人数が減るだけでなく、少ない皇族の方々が高齢化されるのですから、受け止めなくてならないご提案ではないでしょうか。
ご結婚された眞子さまが女性皇族の一員として、どのような公務をされていたのかを、「讀賣新聞 オンライン」が記事にしていましたので紹介します。
・皇族女子の大きな役割は、天皇陛下 (61)の活動を支えることだ。
・20歳の成年になると、皇室行事に参加する。
・宮中では歌会始などの伝統行事や、神々に国民の幸せを祈る祭祀に参列するほか、国賓を招いた晩餐会では、華やかなドレスやティアラ姿で出席者をもてなす。
・皇族男子が減少する中で、皇室の幅広い活動の担い手にもなってきた。
・眞子さまは、日本テニス協会の名誉総裁と日本工芸会の総裁を務められてきた。
・秋篠宮さまと桂宮(2014年逝去)がそれぞれ務められた職で、皇族男子の仕事を引き継がれた形だ。
・国際親善も重要な公務の一つだ。
・眞子さまは2018年に日本人移住110周年を迎えたブラジル、19年には南米のペルー、ボリビアを巡るなど7か国を公式訪問された。
・皇太子待遇の 皇嗣の長女として、海外でも存在感を示されてきた。
眞子さまが結婚され一般人になられた今は、残っている皇族方がその公務を引き継がれたことになります。
・これで佳子様が結婚されたら、減っていく女性皇族と残された高齢の皇族は、どうやって大切な公務を維持していけるのか。せめて「女性宮家」として残る道が開かれれば、佳子様も安心して結婚でき、親の自分も安心できる。
青字部分は全て「ねこ庭」の自由な推測です。
「ANN news チャンネル」に出演していた、高島彩キャスター、板倉朋希アナウンサー、名古屋大学河西秀哉准教授の3人は、宮様のご発言を「女性宮家」創設への積極的な意見として説明していました。
「ねこ庭」の自由な推測も「女性宮家」の意見につながりますが、中身が違います。積極的な「女性宮家」創設でなく、注意深く述べられた「女性宮家」へのご提案です。
・新年祝賀行事、園遊会等の宮中行事、全国植樹祭・国民体育大会等への出席
・慶事・弔辞に関連する諸外国訪問等
宮内庁長官だけに一任するのでなく、衆参両院の政治家が全員で受け止める課題ではないでしょうか。
自由な立場で言わせてもらう「ねこ庭」の意見は、次の通りになります。
1. 長期的には、「11宮家の皇籍復帰」を優先し皇室の安定化を図る
2. 短期的には、皇族の公務を緊急的に見直しし、縮小と中止を工夫する。
次回は検討過程で発見した、「ねこ庭」が犯した重大な間違いについて報告しなければなりません。お恥ずかしい限りなので予告せず、次回で告白いたします。