ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

自由民主党への疑問

2025-01-24 21:44:04 | 徒然の記

 石破茂という名前を見たり耳にしたりすると、その日一日が陰気になります。

 党内手続を踏まず、中国政府へ入国ビザ緩和を約束した岩屋外相を重用する石破氏が、なぜいつまでも政権の座にいるのか。

 青山氏が批判していますが、党内意見の大勢にならない不思議さ。

 自由民主党は、いつからこうなってしまったのか。元々不甲斐ない議員の集まる党だったのか。エマニエル大使に脅された途端、岸田首相がLGBT法を強行採決した時から、国民不在の自民党の悪例を作ったのか。

 「東京裁判史観」の桎梏を克服できない議員集団であるばかりでなく、国を愛する国民の付託を平気で裏切る政党になったのは何時からなのか。自由民主党が頼りにならない政党だとすれば、国民は今後政治に何が期待できるのか。

 保阪正康氏の検討を終えて以後、「ねこ庭」はこんなことをずっと考えています。

 その感を深くしたのが、昨日見た「BSフジ・プライムニュース」でした。高市早苗氏と日大教授先崎彰容 ( あきなか ) 氏との対談番組でした。

  タイトルは・・ 多難の時代「日本を守り抜くには」

  司会は  ・・ キャスター 反町理 ( おさむ  ) 氏  竹俣紅 ( べに ) 氏  

 対談のとっかかりとして、20日のトランプ大統領の就任演説から、4つのポイントが選ばれていました。

   ・南部国境に「国家非常事態」を宣言

   ・「国家エネルギー非常事態」を宣言

   ・米国民を豊かにするために、外国に関税をかける

   ・世界が、かってみたこともないような最強の軍隊を構築

 昨夜は別途トランプ大統領の就任演説を聞きましたが、アメリカ国内だけでなく、世界中を引っ掻き回す大言壮語でした。

 「世界一のアメリカを取り戻す」「アメリカファーストで政策を進める」

 会場の人々が、その度に立ち上がって拍手をしていました。アメリカ人でないのに、日本にも氏の大統領就任を無条件で歓迎する人々が現れています。

 プーチン氏と親しい仲と言われ、習近平氏や金正恩氏にも親近感を抱く言われる氏に、何も警戒しない人間が政界、財界、言論界、マスコミ界で次々と好意的発言を始めました。

 このような時に高市氏が何を語るのかと、興味を持って動画を見ました。

   令和5年度の  日本の食糧時自給率           38 % 

         日本のエネルギー自給率        15.2%

 高市氏が挙げた数字がこの二つでした。時期を示していませんが、氏はこれを100%にするのが目標であり、日本の技術を持ってすれば不可能でないと語ります。

 土地を使わずに食料を育てる巨大な農業ハウス。AIを活用した、人手をかけない新しいスタイルの農業技術の開発です。今一つは、海を使わない内陸地帯での魚介類の人工飼育です。

 これもまた、AIを活用した漁業技術の開発だそうです。自給率の低い現在は、高いお金を払って外国から食料を輸入していますが、自給率100%になったら、逆に食料輸出国になり、農業と漁業が稼げる産業となって国を豊かにすると説明します。

 ただし初期投資に巨大な資金が必要となるので、最初は国が積極的な財政支援をする必要があるそうです。

 高市氏は「自民党総裁戦」の時にも、そっくり同じ話をしていました。

 動画のタイトルが、多難の時代「日本を守り抜くには」、で、司会の反町氏と竹俣氏がトランプ大統領の演説に関する意見を求めているのに、高市氏は話を逸らせ自説を述べます。

 政治の問題は、経済問題の成功によってほとんど解決されるというのが、どうやら氏の持論であるらしく、国民を豊かにすれば国民の不満が消えると語ります。トランプ氏も「アメリカファースト」を主張し、アメリカを再び世界一の国にしようとしているのだから問題はないと、笑顔で語ります。

 国のリーダーは暗い話ばかりするのでなく、国民に希望を与え明るくする人物が良いという意見があります。  

 対談相手の先崎教授も反日左翼系の学者でないらしく、高市氏の意見を好意的に解釈し、むしろ足りない部分を補完していました。高市氏は口を少しすぼめるような笑顔を見せ、教授と司会者に説明をしていました。

 「ねこ庭」が期待した「石破内閣」への批判が、一言もありません。国民に一つも希望を与えない石破氏に比べると、高市氏方が何倍もリーダーに相応しく見えます。

 しかし国民に希望を語れば良いというものではなく、「ねこ庭」には「ねこ庭」の判断基準があります。

 国難の今、「皇室護持」と「憲法改正」を語らないのでは、保守政治家と呼べません。経済政策が成功したからと言って、「皇室護持」と「憲法改正」の問題は解決しません。

 氏の語るAIを駆使した巨大な食料生産工場と、巨大な漁業用の人工飼育施設とは、具体的にはどのような施設なのでしょう。日本の各地に工場と施設が作られ、大臨海工業地帯となって日本を豊かにするのでしょうか。

 食料を100%の国内自給率とした上で、海外にも大々的に輸出するのだとしたら、施設の規模と初期投資額はおよそどのくらいになるのでしょう。管轄する省庁は、農林水産省と経済産業省になるのでしょうか。あるいはすでに、どこかの省庁が検討を始めているのか。

 氏の説明には、具体的な数字と設計図がありません。

 実現したら世界初で世界一の大工業地帯となるのでしょうが、ロシアとウクライナの戦争で見られたように、その国の心臓部となる施設は、真っ先に攻撃対象となり破壊される危険性があります。

 夢を語るだけでなく、夢を守るための現実策が要ります。国土と国民を外敵から守る軍事力がないと、「絵に書いた餅」になってしまいます。トランプ氏の大言壮語が軽視されないのは、

 「世界が、かってみたこともないような最強の軍隊を構築」すると、外敵への脅しを忘れていないからです。

 私は閣内にいますから、「憲法改正」を言える立場にいませんと、肝心の問題から論点を逸らす氏が、日本のリーダーになれるのだろうかと「ねこ庭」は以前から疑問を抱いていました。

 次期首相は高市氏だと主張している人たちにも、「ねこ庭」は首を傾げています。明るく喋るか、陰気に喋るかの違いがあるとしても、「中身のない空想」を述べる点で、結局石破氏と同じではないのでしょうか。

 高市氏と石破氏という名前を挙げていますが、「ねこ庭」が対象にしているのは個人でなく、二人を持ち上げている、あるいは容認している自由民主党の議員諸氏全員です。

 goo氏事務局から警告が来るのかもしれませんが、次回もこの続きを述べたいと思います。個人攻撃ではないと思われる方だけ、次回の「ねこ庭」へお越し頂けたら幸いです。

コメント
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