日々 是 変化ナリ ~ DAYS OF STRUGGLE ~
このプラットフォーム上で思いついた企画を実行、仮説・検証を行う場。基本ロジック=整理・ソートすることで面白さが増大・拡大
 



1900年代前半に映画で大きく成長したハリウッドが、2層構造(劇場ーコンテンツ制作)をもっていた中から、シャーマン反トラスト法というプレッシャーを受け、コンテンツ制作へシフトせざるえなかったスタジオの変遷、さらに現在までハリウッドの収益構造がどのように変化してきたかをリアルに感ずることができました(コンテンツ・ホルダーであることのメリットも)


最もおもしろく読めたのが、全28章中ページ数最大の章である第2章、「新生ハリウッドを造った男たち」。
ルー・ワッサーマン、スティーブ・ロス、もちろんウオルト・デュズニー、など時代を創ってきた人たちが7人紹介されておりそれぞれおもしろく読めるのですが、その中に1人日本人が!!
それは、sonyの盛田昭夫さんでした。

CDの誕生、ビデオデッキ録画にまつわる法廷での訴訟で8年かけて勝利するなど、確かに新生ハリウッドを造った男、7人のひとりとして十二分な影響力をはなったと言えましょう。

次に興味を惹いたのが、数字による論証の裏付けが多くあり、説得力があったところ。
スタジオ各社の財務諸表やバランスシートに基づく数字が表で提示されていてわかりやすくなっています。
あまりハリウッドのこういった細かい数字にふれることがないので新鮮でした。

この本の後半は、現在の映画製作の流れを紹介しておりこれはこれでおもしろいのですが、前述の前半部分が圧倒的に読みがいがあった一冊でした。
著者:エドワード・J・エプスタイン


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