11月3日(金)22:10~23:00 BS1での、発明家の殿堂入りを果たしたレイ・カーツワイル氏(Ray Kurzweil)のインタビュー(NHK 未来への提言 第5回)の感想です。
見出したら完全に目がクギづけになり、予定していたバルサ・エス・バルサ#12の視聴を取りやめ、急きょじっくりと。
彼の言う21世紀のキーワードは、「加速」accelerate.
ここは非常にわかりやすい。
基本的には、「ムーアの法則」。
半導体の性能の向上は数で約2年で倍増することは、この言葉が生まれてから40年間続いていますが、この進化がさらに続くことによって、さらなる加速が起るということ。
そして、この進化がどの分野で生まれてくるかを予測しています。
その分野とは、バイオテクノロジーそしてナノテクノロジー。
これまで解析できなかった複雑な分子構造の分析までできるレベルまで、コンピューターの分析能力が上がることにより、その域まで人間の手が及ぶようになる、と。
そして誕生するのが、「ナノボット」nanobot
血管に入る事によって、がん細胞に直接アタックして薬を散布したり、これまでの治療技術を画期的に勧め、延命に大きく寄与する、と。
バラ色の話の一方、以下のような指摘も。
テクノロジーの進化が発生する過程で必ずといっていいほど生ずる、ポジティブとネガ。
つまり、もろ刃の剣として、人々の創造的な側面と一方で破壊的な側面の両方に力を与えてしまう事実。
ナノテクノロジーベースの免疫システムなど、防御技術の開発に投資する必要があるだろうと指摘しています。
コンピューターウイルスが次々愉快犯によって発生してしまう現状をみると、その通りだなと。
そして、もうひとつのキーワードは「特異点」Singularity
このままムーアの法則が進行すると遂に迎えてしまうのが、全人類の知識全体をコンピューターが越えてしまう日が来る事。
具体的にいうと、2045年。
映画「2001 Space Odyssey」や「Terminator」などのSFのようなことが、現実に?!
この部分はあまり番組内で深く突っ込んでいなかったような気もするので、このさいですから最新著書の「The Singularity is near」がペーパーブックになったこともあり、手を出してみようかと思っております(ただしぶっとい本なのでそうとう時間がかかるか、あるいは挫折が予想される...)
一方、本人のホームページをのぞいてみると、バイオ・ナノ他、7つの会社を彼は立ち上げており、超うがって考えてみると、これら全て自分の宣伝なのかなとも思えなくはないところもなきしにはあらずです。
が、少なくとも私にとって、ひさしぶりに脳みそにダイレクトに響いた超刺激的テレビ番組ではありました!
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