日々 是 変化ナリ ~ DAYS OF STRUGGLE ~
このプラットフォーム上で思いついた企画を実行、仮説・検証を行う場。基本ロジック=整理・ソートすることで面白さが増大・拡大
 



まだ読んでいる途中だったにもかかわらず、紹介してしまったこの本。
生き証人、マイケル・ペインが語るオリンピック。
やっと最後まできました。
当然既に読み終わっていたのだが、あまりの中身の濃さにこうして分割してきた。


さて9章以降
これらは、タイトルでだいたい内容がわかるので、並べてみる。

第9章 オリンピック最大の危機―贈収賄スキャンダル
第10章 オリンピックの帰郷―アテネ大会の感動
第11章 これからのオリンピック―教訓と今後の課題

第9章のスキャンダルとは、ソルトレイクシティ開催時の行き過ぎた誘致活動のこと。
長野に前回の誘致で負け、かつ不正と決めつけたことから、それは始まった。
(本当は単に2回続けて同じ国で開催されることはないというのが理由)

またある重鎮の電撃暴走会見が、このスキャンダルを加速・爆発させたことをこの本で知り、IOCの広報対応に問題があったことがわかる。
こうして内部にいた人物の話は、「黒い輪」などのブラック・ジャーナリズムっぽい本で極度に誇張されアタマの片隅にこびりついていた部分をそうとう洗い流してくれた。


第10章はタイトルに反して、アテネ実行委員会が混沌に落ち込み、IOCの手がかなり入るところが読みどころ。
この章で感じたことについては先にふれているのでこれくらいに。


最終章11章の8つの教訓も貴重な内容。
コンテンツ・ホルダーにとって実に浸みる言葉が列挙されている。
(但しそれはオリンピックという最強のコンテンツがあって言えることかもしれないが)

最後の、付記 オリンピックとテレビとの関係も短いながら歴史を簡潔に語っており、うならされた。
第2から3章の議論を補足するともに、「映像」の力をあらためて感じさせられたラスト。


と、できるだけ簡単に説明してきたが、この本の中身の濃さが伝わっただろうと思う。
オリンピックの真実を正確に理解できる本として、貴重な一冊だと確信する。
(終)

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