日々 是 変化ナリ ~ DAYS OF STRUGGLE ~
このプラットフォーム上で思いついた企画を実行、仮説・検証を行う場。基本ロジック=整理・ソートすることで面白さが増大・拡大
 



ツイッター、ブログ、ソーシャル・ネットワーキング・サイト、ウィキペディアなどソーシャル・メディアが、個人だけでなく企業コミュニケーションに何らかの影響力を持つ可能性に興味がある今日この頃。
何らかのヒントが得られるかも?という期待でこの本を読み始めた。
まずはこの変化を的確に表現している部分を(p.105~6)


我々は歴史上、表現の能力がもっとも高まった時代のさなかにいる。
過去にはあり得なかった数の人々が、より多くのことを、より多くに向けて発信できるようになった。
しかも、参加者が1世代のうちに100万人以下から10億人以上に増加するという、過去に起こったコミュニケーション革命の中でもまったく前例のない規模とスピードである。

コミュニケ―ション・ツールの歴史上のドラマチックな変化は片手で数えられる。
印刷機と活版印刷(非常に長い期間を要した革新だった)、
電信と電話、録音録が(音楽、後に映画)、
そしてついに電波の利用(ラジオ・テレビ放送)。
どれ1つとして、独立した進歩であったものはない、どれもすでに時代の連続性を大きく分断した。
コミュニケーション能力の急激な変化は社会を変える。
(中略)
我々が手にしたソーシャルツールは現代社会を改善するものでなく、社会に挑戦するものである。
印刷機登場後の文化は、それがなかった頃とはまったく別のものだ。
新しいテクノロジーは新しいことを可能にする。
言い換えれば、新しいテクノロジーが生まれると、以前は不可能だったことが起こり始める。
それらが社会にとって重要なものであり、またそれがまとまって起これば、変化はすぐ革命になる。


その革命の本質が、各章のタイトルを並べるだけで表れていると思うので以下。
(特にピピッときたところに、←←)
第1章 村を作って携帯電話を取り戻す
第2章 共有がコミュニティーを作り出す
第3章 誰もがメディアとなる
第4章 発表してから選別する←←
第5章 個人的動機で共同制作を行う←←
第6章 集団で既存の制度に挑戦する←←
第7章 速く、もっと速く←←
第8章 社会のディレンマを解決する←←
第9章  スモールワールドをツールでつなぐ
第10章 失敗はタダである←←
第11章 公約、ツール、協定


一方で、個人的に組織論として考えていることに刺さった部分をもうひとつ(p.232)
社会関係資本と社会構造、そして良いアイデアの関係について記述している「良いアイデアの社会的起源」を紹介しているくだり。

バートの分析によれば、同じ部署内の密度の高い社会ネットワークは、エコーチェンバー効果(音の反響効果を創り出す小部屋のように、1つの意見がグループ内で強められる現象)を引き起こしやすい。
この実験は知性を試すものでもない。
バ―トは論文の中で述べている。
「自分のネットワークに構造的空隙を持っている人々は、様々な、時には矛盾する情報・分析に早期にアクセスすることがき、良いアイデアを生み出す競争において優位に立てる。
自分たち以外のグループとつながりを持った人々が、価値あるアイデアを生み出すことができる。
これは一見想像力の賜物のようだが、知性によって生み出されたというよりも、グループ感でアイデアを『逆輸入』した結果である。
あるグループのありふれたアイデアは、ほかのグループにとって価値ある見識になり得るのである。」


この本の原題は、Here Comes Everybody The Power Of Organizing Without Organizations
他動的に聞こえる日本語タイトルよりも、このタイトルに「革命」が表現されている様に感じた!

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