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英国を訪問した安倍首相。
2012年ロンドン五輪・パラリンピックのメイン会場を跡地利用した五輪パークを自ら視察した件(5/2)
その感想は、
「施設の50%はリサイクル素材を使っていたのは大変参考になった。」
「まだ6年あるというよりも、もう6年しかないという気持ちになった」と。
(共同通信)
そこで、さっそくロンドンオリンピック2012のエコ対策を調べてみた。
2005年にオリンピック招致を勝ち取った当初から、イギリスは環境志向を運営方針の中核に掲げた。
まずはゴミ対策についての最新の報告。
実はちょうど1年前、4月9日に、ロンドン・バイオ・パッケージ社がこの結果を発表した。
タイトルは「ロンドン2012大会後における環境維持報告」
具体的には、会場に訪れた1100万人が出した、ゴミのリユース、リサイクル、堆肥化。
90パーセント以上をどのように転用した。
紙コップはIngeo社製で、堆肥化できるエコロジカルなパッケージ製品を1億2千万個以上使用。
1,700トン以上のごみの堆肥化に成功した。
他に、
1,700トンの固形ごみをリユース。
3,000トンのゴミもリサイクル。
エコ対策の基本は、リデュース → リユース → リサイクル (→焼却) という認識だが、その流れにはそっているか?
次にこのオリンピックの象徴のひとつ「ヴェロパーク」の報告が。
こちらは外部機関「持続可能な2012年ロンドン・オリンピック&パラリンピック競技大会を目指す委員会」が監査。
(Commission for a Sustainable London 2012 CSL)
彼らは「満点評価」は与えてはいないものの、二酸化炭素排出量の削減目標を達成。
2006年の建設計画時のエネルギー効率基準を31%上回ったことを評価している。
予想だが首相の言う「施設の50%はリサイクル素材を使っていた」ことも、その達成に向け貢献していると思われる。
一方でこちらでは、先の報告と違い、廃棄物を分別して適切にリサイクル・再利用する仕組みが整っていない点を問題視している。
つまり、総論としてはOKだが、課題も多いよう。
一方でまだまだ知りたいことも、まだまだ。
「ヴェロパーク」は自転車競技用の施設で、全体からしたら、ほんの一部。
工業地域(公害) & 犯罪の巣窟だったエリアを再開発、去年完成「クイーン・エリザベス・オリンピック・パーク」(写真)がどう機能しているか。
3億ポンド(約430億円)近くの費用をかけているだけに。
さて、東京オリンピック2020。
<2005年にオリンピック招致を勝ち取った当初から、イギリスは環境志向を運営方針の中核に掲げた。
<2006年の建設計画時のエネルギー効率基準を31%上回った
今回の招致では、前回2016での招致失敗の反省をふまえ、「環境」を強調したプレゼンは行っていない(はず)
だが実施・運営では、この「環境」配慮はにわかにクローズ・アップされる可能性が高い。
「まだ6年あるというよりも、もう6年しかないという気持ちになった」
日本は世界的なリサイクル国、のはず。
それを証明する、いい機会にもなる2020年と考えると、確かに首相の言う通りかも!
そして今月末、この活動を推進する団体が立ち上がる。
発足する団体の名称は、エシカル推進協議会。
「エシカル」とは、「倫理的==環境保全や社会貢献」の意。
つまり東京オリンピック2020が目指す方向は、「エシカルオリンピック」となる!