日々 是 変化ナリ ~ DAYS OF STRUGGLE ~
このプラットフォーム上で思いついた企画を実行、仮説・検証を行う場。基本ロジック=整理・ソートすることで面白さが増大・拡大
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読後評:ソーシャルメディア・プラットフォーム戦略 A SOCIAL STRATEGY HOW WE PROFIT FROM SOCIAL MEDIA
BOOKS
/
2014年11月19日
本のトーンは、前半と後半で大きく異なる。
前半の第1章~第7章は、SNSプラットフォーム同士のユーザーの奪い合いを分析。
そしてこの中に面白いキーワードが次々と登場する。
・ソーシャルの失敗=これは重要な概念!
・ソーシャル・ソリューション
・4つのタイプの交流コスト
=「広がり」「表現」「検索」「コミュニケーション」
・「出会い」ソリューション
・「友だち」ソリューション
それぞれについて細かく解説はできないが、どのワードも強く印象に残った。
ちなみに、具体的に各章に登場する競合するSNSは以下。
eHarmony vs okcupid 出会い系
Twitter
Facebook vs ミクシ―(!!)
Facebook vs Myspace
Linkedin vs friendster
後半第8章~第13章までは実際の企業におけるソーシャル戦略。
登場するのは、ジンガ、イェルプ、アメリカン・エキスプレス、ナイキなど。
本の初めの段階で著者が2度ほど、本の後半の方が注意を引くだろうとしていた。
が、当ブログ的には、具体的でわかりやすい一方、企業の実例を紹介する本は巷に幾らでもある、という認識。
なので、これまで読んだことがほとんどなかった、前半のSNS同士の鬩ぎ合いの方が、圧倒的に面白かったのだ!
その前半のまとめ部分を、以下メモ(改行:当ブログ)
第1に、さまざまな相互交流コストを認識する必要がある。
それらのコストは、ある一定のユーザー・グループにとつて「ソーシャルの失敗」を生み出すからだ。
第2に、これらの相互交流コストの経済的・社会的な要因に対処する機能を構築しなけれぱならない。
第3に、それらの機能が「広がり」「表現」「検索」「コミュニケーション」のコストに対処しているか、
見極めないといけない。
さもなけれぱ、完璧なソーシャル・ソリューションでない可能性が非常に高まるのである。
最後に、あまりにも多くのソリューションを提供しすぎていないかを確認しなけれぱならない。
そうでないと、戦略的トレードオフの副作用が起こるりスクが高まるのだ。
たとえぱ、友だちや知り合いと交流することが目的のプラットフォームを作ろうとするときは、
公の相互「コミュニケーション」機能は提供しない方が良い。
それがあることで、「友だち」ソリューションの効果が薄まるからである。
このような考察を理解することで、ソーシャル・プラットフォームには、人気があるものとないものが
ある理由を理解することができる。また、今後より効果的に新しいプラットフォームを作ることもできる。
このような視点は、今後、新しいフラットフォームを立ち上げる起業家にとって、また、すでに大会社で
伝統的な企業がソーシャル・プラットフォームを自社の戦略に取り込もうとする際に、 非常に重要である。
つまり、これまで何度も見てきたように、これらのプラットフォームのデザイナーたちは、独自のプラット
フォームをイメージして制作しているであろうが、完成品はイメージとは程遠いことが非常に多いのだ。
たとえぱ、リンクトインの経営陣は、元々、友だちを通して見知らぬ人と出会うプラツトフォームをイメ
ージしていた。しかし、結局、彼らが行っていたサービスとは、現実世界では規範的にはふさわしくない
やり方で、オンラインに自分の経歴を掲載できるようにすることであった。
同様に、フレンドスターの経営陣はシングルの人を対象にした完璧なデート・サービスをイメージしていた。
しかし、結果的にプラットフォームのユーザーは、ほとんど、すでに恋愛関係がある人々になったのである。
マイスペースは、すべての人を対象に、何の制限もない交流の場を提供しようとして、結局、そのプラット
フォームに残ったのは、見知らぬ人に見せていると見せかけて自分の情報を友だちに公開したい人々であった。
最後に...
本のタイトルには「ハーバード流」とついていたが、ブログタイトルからは敢えて外した。
本の最終結論直前にも、事例のひとつとしてHBR、ハーバード・ビジネス・レビューまでが登場。
ねちっこい... 宣伝のために入っているのでは? と思わせてしまう始末(笑)
流石、ブランドだね!
って、別に揶揄するつもりはなかったのだが、このへんの感覚が理解できず、大減点(笑)
だって原著の表紙には、そんな表記は、一っ言も無いし(笑)
日本人、舐めとんのか?
翻訳時の操作によって、本全体の印象が悪くなるって非常に良くないのでは。
ここでは原本のカバーを出しているが、このあと日本語版のカバーをみると、よくわかっていただけると思う。
この点で、今年のベスト5本に入るのは厳しいな...
惜しいねえ~
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