MET といえば、NY はメトロポリタン・オペラ。
アメリカの代表的オペラハウス、ニューヨーク・メトロポリタン歌劇場(MET)のライブ・ビューイング。
最新のオペラ公演を、高品質のHD映像と最新の音響で収録し、映画館で上映、というシリーズ。
このシリーズの素晴らしい点として、
1.適切な「字幕が出ること」で、過去になく自然にストーリーに入り込む事が可能になった。
2. 歌い手にカメラが寄ることで、実際のライブよりも、更に迫力ある体験となる。
この結果、本当にNYメトロポリタン歌劇場で体験したような、いや!それ以上のそういう高揚感に酔える!
今回は、Mozart コシ・ファン・トゥッテ新演出=現代版(汗)
コシは元々、奇抜なストーリーで有名。
実は当ブログ、約1年ちょっと前に、NY で生鑑賞している。
その時は、元々の奇抜さを更に加速した新演出に、ちょっと戸惑った(笑)
その新演出とは…
18世紀ナポリ → 1950年代のコニーアイランド!(まるでアレンの「女と男の観覧車」)
冒頭の「序曲」からして度肝を抜かれる。
曲の始まりとともに、ドン・アルフォンソとデスピーナが幕前に登場、マジックの大箱を中央にセット。
すると中から コニーアイランド・サーカス の面々が次々と登場!
それぞれ手にチョコレートとか欲望、とかの単語つきのボードを持っている。
全員が横に並んだところで一斉にボードを一列に。
このオペラが描く世界を表現。
そして直後に並び変えが行われ、より生っぽくギャグの効いた文字列になったところで序曲終了。
ふだんは「静かに気分を高める」のが目的の序曲でさえ、こんな具合!
その後は、豪華レストラン、モーテル、コーヒーカップ、蛇使い、観覧車 etc…
実に1950年代の コニーアイランド に物語のバックグラウンドが変貌している。
こうして見直してみると、初見時の違和感は薄れ、なかなかいい演出なのでは? に。
元々、奇抜な物語だし(笑)
ゴールデン50’s なアメリカ的お気楽さ もそれにフィットしてる感じ。
結論:コシ・ファン・トゥッテ新演出は、ゴールデン50’s なアメリカ的お気楽さ がマル。