
バンクシーといえば、最新の話題は「細断絵画」=「愛はごみ箱の中に」
(小池都知事の件は無視 笑)
元々は「少女と風船」と呼ばれていたが、ザザビーズのオークション会場で落札直後に驚きが…
落札するとともに、絵画に設置されていたシュレッダーで半分が祭壇された状態に!(写真)
で改題(笑)
この話を聞いた瞬間にピンときた。
これは全てバンクシーの仕掛けだな、と。
「アートの世界は、最大級のジョークだよ」と発言してはばからないバンクシー。
美術界の晴れの場と言える、ザザビーズ、オークション、落札、という儀式に一発かましたワケだ。
彼のメッセージにはピカソの言葉がつけくわえられていたという。
「破壊の衝動は創造の衝動でもある」
実にパンク、実にオルタナーティブ、実にデュシャン!
さて日本初となる、バンクシー論が本書。
好感が持てるのが、彼が仕掛けた”いたずら” ?!や ”事件”、を丁寧に追うこと。
・初期のストリートアート
・バンクシー初の個展Turf War @イーストロンドンの空き倉庫
・大英博物館”事件”
・テート”事件”
・ロンドン自然史博物館”事件”
・ルーブル”事件”
・MoMA”事件”
・「動物の搾取について」の展示会 @グリニッジビレッジ
・ディズニーをおちょくった「ディスマランド」 @ウエストン・スーパー・メア
・ブリストル市立博物館・美術館で行われたバンクシー独占の展覧会
そして、何と!
・パレスチナ地区にある分断壁近くにバンクシーがオープンさせた、The Walled Off Hotel(汗)
これだけの濃密な取材を通して、バンクシーの本質に迫る内容。
彼の匿名性についての議論も含め、とても刺激的な2020年初読書になった!