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「万引き家族」カンヌを制覇した是枝 裕和 監督の最新作は、日仏の合作映画。
カンヌ制覇の成果としての凱旋?!的な1本。
というのは、出演陣が異常に豪華!
・カトリーヌ・ドヌーヴ
・ジュリエット・ビノシュ
・イーサン・ホーク
3人の誰もが主演を張れるクラス(笑)
ところが当ブログが公開時にパスしちゃったのは、実はあちらこちらで評判が思わしくなかったから。
それらは例えば、
・フランス語での会話劇なので長い。だから眠くなる?
・なので日本語版で観た方が良い
・ストーリーは平凡
だったので、珍しく日本語版で視聴。
(2回目はフランス語で)
で実際の印象を一言で言うと…
是枝 監督 の味がちゃんと発揮された完成度の高い フランス映画!
もう少し言うと、
ストーリーは基本、女優の母親と 脚本家の娘の確執を描くが、
・会話劇なだけじゃなくて、ちゃんと仕掛けが用意してある
この仕掛けによって、映画のテーマがさらに際立つ構造
・マジカルなシーンを生む印象的なシークエンスも、ある
母親と娘の確執でいうとベルイマン映画だともっと激しい感情のぶつけ合いになる(汗)
が、そこは日本人監督、そういう描き方にはならない、そこが面白い。
ついでにベルイマンでいうと、もしかしてベルイマンのあの映画にオマージュを捧げてるのでは?なセッティングが。
NYから到着し、娘が母の部屋で見つけるのが、ミニチュアの劇場。
何度となく登場し、この装置が映画のテーマをさらに際立つ構造を醸し出しているのだ!
ここだけでも唸ってしまったよ….
結論:凱旋なだけではない。是枝 監督 の味がちゃんと発揮された完成度の高い フランス映画!
追記:DVDはまだないが、特別編集版 もあるよう。こちらは男性陣出演シーン増とのこと