監督:リドリー・スコット
当ブログ的に リドリー・スコットといえば男っぽい映画も多い一方、女優を大化けさせる名人でもある。
エイリアン → シガニー・ウィーバー
テルマ & ルイーズ → スーザン・サランドン • ジーナ・デイヴィス
G.I.ジェーン → デミ・ムーア
プロメテウス → ノオミ・ラパス
悪の法則 → ペネロペ・クルス
と列挙するのはカンタン。
さらに最新作「最後の決闘裁判」も凄い。
マット・デイモン、アダム・ドライバー を差し置いて、最も印象に残るのは ジョディ・カマー!
まだ数作しか出演していないのに、大化け!!!
その リドリー・スコット が次に選んだのが、なんと レディー・ガガ。
正直「歌が猛烈に上手い、奇抜なファッションが売りの歌手」という認識しか当ブログにはなかった。
「アリー/ スター誕生」で主演し、アカデミーで主演女優賞候補 とはいえ、ダンス中心の業界音楽に染まるサマはまるで本物と同じだと感じたレベル。
ところがその レディー・ガガ を リドリー・スコット が「化けさせよう」というのだから、観ない訳にはいかない!
(実際は公開がオミクロンのピークに当たってしまったため、劇場公開最終日に駆け込み…)
そして一言結論を先に。
結論 = リドリー・スコット の手腕により、レディー・ガガ が女優として大化け!
日本で高級バッグといえば、グッチ になる。
その隆盛だったはずの ブランド の内側では、ドロドロした人間関係によって内紛が発生…
その中心人物を、レディー・ガガ が嬉々として演じているのを眺めているだけで、あっという間に時間が過ぎた。
女優として今作で「開花」したと言っていいのではないだろうか。
さらに共演陣が流石リドリー! なスーパー布陣。
引退したはずが 存在感抜群! ジェレミー・アイアンズ(笑)
相変わらず芸達者でイタリア人を嬉々と演じる、アル・パチーノ
こちらも凄みさえ感じさせる狂気を孕んだ演技、ジャレッド・レト
一方意図的に?抑えめな演技で作品に貢献する、アダム・ドライバー
そして驚きは、
怪しさ全開で主人公を悪に道に引き摺り込む、 サルマ・ハエック!
なんてピッタリなんだ〜(笑)
レディー・ガガだけでなく、この共演者たちの演技合戦を眺めているのは幸せだった…
一部で2時間37分は長い、ダレると批判もあるようだが、当ブログ的には全く感じないままエンディングまで到達。
もう一つ特筆しておきたいのが、時代を彩る「音楽」
イタリアから始まりアメリカ大衆音楽そしてクラシックまで、時代時代に合わせて登場。
このシーンとの整合性•連動性が非常に高く、音楽が登場するたびに唸った。
一曲だけ挙げるとすると、Eurythmics の “Here comes the rain again”
このシーンだけでも録画してキープしておきたい気分(笑)
十分な文量に達したようなので、改めて結論。
= リドリー・スコット の手腕により、レディー・ガガ が女優として大化け!
さらに共演陣の演技に見惚れる満足の 2時間37分。