「ゆわさる別室 」の別室

日々BGMな音楽付き見聞録(現在たれぱんだとキイロイトリ暴走中)~sulphurous monkeys~

「Viva la Vida + Domino Dancing」(20091215)

2009-12-14 | 閑話休題・本日の効果音

(つづき。久々「効果音」編)

本日の効果音:Pet Shop Boys 「Viva la Vida + Domino Dancing 」 (「Christmas」 Parlophone 2009.12.15.) 

(コメント)
 面白い。何が違うかといって、例えばColdplayのViva la Vidaの方が(以下は、例えばA♭majorだと仮定した場合)、D♭→E♭→A♭→Fm→D♭→E♭→A♭(Cm)→Fm→…と刻んで進んでいく間、A♭ならそのmajorのコードがストリングスとかでずっと鳴ってるので、だから基本は全体的にA♭の長調な曲に聴こえると思うのです。
 しかしPet Shop Boysの方は逆で、その中だとむしろFminorの方がなんとなく基調になっちゃう、ぽい感じなんです。実際はB♭→C→F→Dm→B♭→C→F(Am)→Dm→…と行く、みたいな感じだからそのうちのDminorの方が基調ぽい、てことですか。でNeil先生のほわほわした歌唱が異様に合ってて、その上、だんだんB♭→Dm→B♭→Dmに変わるところでも、「watch them all fall down」のDminorなコーラスがかぶっていって、「明るいCへ移って抜ける」的な元歌のような感じになんかならないし(笑)。しかもwatch them all fall downと「But that was when I ruled the world」の意味とが相俟って、もう誰も彼も凋落ぶりが軒並み身も蓋もないという話に(爆)。一方「the sound of drums」は歌詞通りきっちり(笑)祭りの予感か?みたいにふんだんに入っちゃってる、という極めてPSB的(?)解釈。ぷぷっ。くすくす。なんかChris Lowe先生の、にやっと笑った顔が目に浮かんじゃいます。相変わらずいい性格といい仕事してます。元々原曲が「諸行無常栄枯盛衰」の歌らしいと聞きますが、Coldplayがクラシカルに18Cの王政から共和制~産業革命へみたいな感じだとすると、PSBはテクノトランス風にグローバリズムの弊害著しい人口60億の21世紀現代の地球の問題くさい音色にしちゃった、というかラストまでサッカースタジアムの群集の歌(歌詞知らないでここんとこの音だけ聴くとかっこいい応援歌と勘違いする人いるかもしんない)みたいに末期的になっちゃいました。暗い曇り空で憂鬱なのに妙に盛り上がる(爆)毒&やけくそ絶望度40%増量みたいな(笑)。でも「I know St, Peter won't call my name」のところのAmのひょいっとした低音の入れ方などさすが、美しくて一瞬背筋がぞくっとするツボを心得てますね(PSBの歌の時々来るこういう瞬間が好き)。
 これって元歌の主に怒られないのかなあ?wと思いつつColdplayの公式サイト(http://www.coldplay.com/)を読んだら、「news」のページでPSB「Christmas」のこと紹介してます。そっかぁいいんだあ(^^;;)いやいやなんのここまでやるってのは元歌への敬意と愛ですよw。やっちゃいましょうやっちゃってくださいw。(20091213)


※(追記)最初元歌がB♭とした場合の例で書いたんですが、もっかい聴いてA♭ぽかったのと、PSBがDmぽかったので合わせてちょっと書き直してみました。
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