「ゆわさる別室 」の別室

日々BGMな音楽付き見聞録(現在たれぱんだとキイロイトリ暴走中)~sulphurous monkeys~

20150301

2015-03-01 | 矮小布団圧縮袋

〇突然バスで移動中。高速バスの博多から天神に向かうあたりか。

  
 疲れがたまって寝てしまったが、杷木バスセンターあたりで目を覚ます。
 キイロイトリ「エライ フリカタデ ヤマガ カスンデ ミエマセン」
 そして日田駅前に到着。歩道のコンクリートが濡れている。
 それでも少し小雨になってきたかな?というところで、午後から夕方は止むらしいという天気予報を確認してきた。
 とりあえずバス往復とレンタサイクル一日分が一緒の「日田ぐるチャリきっぷ」というのを利用して、駅前で自転車を借りてダッシュで走る(駅から歩くとちょっとかかるので)。

   
 悪天候の中なぜ来たかというと、今日の目的地は日田リベルテ

 本日のBGM:
 Paris Match / Ibrahim Maalouf (「Yves Saint Laurent 」Soundtrack)
 ジャリル・レスペール監督の方の映画「イヴ・サンローラン」(2014、仏)は今月末にDVDが出るらしいのだが、順次劇場公開が日田に来てるというので見に来たのだ(またこれも去年福岡でも上映されたかもしれないけど公開中に見る時間がなかった例)。その1950年代末~62年頃のシーンと、そして後ろの方でも来るのが、サントラ担当のジャズトランぺッターのイブラヒム・マーロフの「パリス・マッチ」。あまりにもインパクトが強いので、つい脳内で鼻歌を歌いながら帰り道を自転車で走ってしまうほどだ。
 映画の方は哀しくも恋愛シーンも多い(現代フランス映画ですからこんなもんなのでしょう)、所謂「パートナーが愛した天才」一代記的な感じである。自分は何かしら群衆の中の「孤独な」映画に惹かれるのだろうか。さすがに公式監修とのことで美しく秀麗なデザインと色彩と衣裳とセットが奔流する画面。面白かったのが、1950年代末~1970年代末までのファッションと音楽と社会情勢と文化風俗が連動していって、モダンジャズとクラシック~エレキのビートっぽいロック~ファンク~またクラシックと、BGMも動いていくところ。自分の子どもの頃のなんとなく覚えている記憶では、昭和40~50年代に「若い20代の長髪の叔父さんや叔母さんたち」が来ていた服の感じなのだ(野口五郎とかも来ていた白いスーツのラインというか、ラッパズボンのようなアレ(←田舎者の表現)、と思っていたw)。
 (そうか、サファリ・ルックってこの人のだったのか!)と思うくらいファッションには疎いし、ピエール・ベルジェも今回知った自分であるが、ある先鋭的なオートクチュールであってもそれがプレタポルテとかレディメイドの服装文化を牽引してて、おかげで一般大衆がしまむらとか田舎の衣料品店で買うような輸入品の安い既製品に至るまで、(「なんちゃってモノ」も含めて)それっぽいモードがだんだん普及して、10年後には普通にみんながその形のものを着てたりする、という文化史的なメカニズムのようなものに、この映画を見ていて遅まきながら気づいた。
 ブランド品を直接手に入れて着たい、という人たちは「翻訳や要約じゃなくて、原書で原作の醍醐味を読みたい」読者とか、「生で美術工芸品を見て触れたい」研究愛好家みたいなものなのかもしれん。およそ自ら着る服装に関しては関心がなく、田舎の安売りなんちゃって風レディメイドしか着用しない自分にとってはパリコレなど、どこの世界の話か?というイメージだったが、こういうふうにファッションも美術や建築同様に社会の裾野まで影響を与えているとたどって考えれば、決して無縁ではなかったのである。女性のパンツスーツを考えたのもこの人だって考えるとあだやおろそかにはできん、いろんなところで影響は多大だ。また、モンドリアン・ルックの頃はビートルズだなと思ったり、この映画を見たおかげで「この音楽が流行っていた頃、こういう服装が流行ってたんだ」という視覚的なイメージが結びついて、勉強になった(爆)
 ディオールのところで働いていたりジャン・コクトーが来てたりした50年代末の頃はまだかちっとした格好だったのに、、ちゃんと70年代の頽廃的な気分の頃になると、カール・ラガーフェルドもサンローランもそういうそれもんの格好(ワシらから見れば、まさにロキシー・ミュージックのブライアン・フェリーとかも着てるやつとか、「刑事コロンボ」に出てくるアメリカ西海岸の金持ちセレブみたいな格好というのかww)になっているのである。そういやジェリー・ホールもYSLのモデルだったわけだし、まさしくこれか、と納得。
 それらの後半の展開と比べると、Paris Matchの方はアート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーか何かを軽くした感じで、前半の展開の方の青年期の瀟洒な美を象徴しているような音楽でもある。わりとPOPだから「おしゃれな曲」として単独で、CMか天気予報のBGMで使われそうな気もする(道路交通情報で使うと安全運転になりそう)

 
 自分は家に帰ってから、この曲をMP3で聴きながら部屋でコーヒーを飲んでいる。

 …どうも年明けから佐賀のシアターシエマ、熊本の電気館(Denkikan)と、地方都市の渋い「名画座」を探検している気分だ。(ちょいと単館上映系の映画を見に地方まで電車やバスで来て、ついでに遠出を楽しんでしまう、というのは、もしかするとなかま16あたりからぼちぼち始まっているのかもしれないけれども…)
 ここ日田リベルタもそうだが、あちこちで古い劇場をリノベーション?しつつ、中に地域コミュニティスペース的な広報を置いたり、手作り雑貨のショップやカフェコーナーを作ったりして、映画が始まるまでぼうっとくつろげる雑然とした空きスペースがあるところが、文化的なものを感じさせる。新潟シネウインドも図書室みたいなのを置いていたし。福岡の場合、中洲大洋がシネマカフェなどそういう場所の余裕の文化を残している感がある。KBCシネマは九州ではわりと早めに単館上映作品が回ってくる方だとは思うが、いかんせん狭くてこういう場所の余裕がない感じがする。(20150301)
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