○東京では天気が悪くてあまり野外で遊べなかったため、午後はお散歩で
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今回も文京区方面の弥生美術館では「生誕120年・小田富彌展」絶賛開催中です。
丹下左膳のかっこいい挿絵の人は歌川国芳からの流れをくむ絵師だったのだ!貴重資料多数。
お昼は本郷まで歩いて、再び近代化遺産を旅する:
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万定フルーツパーラー〔昭和3年(1928)頃〕。創業は大正3年(1914)といわれる。若干改増築も加わっているのかもしれないが、戦前からの建築物が多く残る本郷界隈で所謂「東京帝国大学」学生も先生も御用達な、歴史的な店の一つ。この辺は、昭和20年3月10日の東京大空襲でも焼けずに残った。貴重な建築物も昭和から平成へ生き残っていることになる。
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昭和モダンのインテリアの残る店内でカレーライスをいただくキイロイトリw。
元々フルーツパーラーの古くからの「純喫茶」。昭和30年頃からカレーのメニューを始めたとのことで、レシピは当時のままらしく、じっくり玉ねぎと野菜をいためた黒カレー系のさらっとしたボークカレーである。うちの明治生まれのおばあちゃんも昔(ここまで黒くはないが)さらっとしたポークカレーを普通に作っていた(ライスカレーというべきか)。確かにこういう味は平成の今日び、今風ではなく、なかなか珍しい。「昭和」の味だ。ここに来たことのある多くの20世紀の文豪や研究者や学生たちも、このテーブルや椅子の席でこれを食したのではないか、と想像されるレシピと、漂う空気感。
時間がゆっくり流れ、店内のFMラジオからさりげなく流れてくる気象情報と交通情報。
東京に来ても、佐賀や熊本や唐津や日田の延長のごとく、歴史的な所ばっかりぶらぶら歩くw。これらは、最近の「なんちゃってレトロ」風なお子様向けの新しい平成のテーマパークなんかが、逆立ちしても絶対かなわない、本物の生きている「昭和」だなと思う。博物館より現役だ。
弥生美術館と万定と、こうしてがっちり浸って「昭和脳」になってから、またもや昭和色濃ゆいインペリアルガーデンシアターに向かうのさw
本日のBGM:
ミス・マープル「書斎の死体・前編」(BBC)(AXNミステリー、3/10 20:00~)
音楽:Ken Howard (「Agatha Christie's Miss Marple: Original Music from the BBC Television Series」)
また1回目から再放送が始まった。レベルが高く結構怖く、よく練られたミステリーにしては、明るい管弦楽のテーマ曲で有名。やはりマープルさんの達観した賢い人柄によるのか。ジェレミー・ブレットのホームズに匹敵するような決定版的なジョアン・ヒクソンのミス・マープル。これも時代的には、登場の「火曜クラブ」が1927年に雑誌発表だから昭和戦前~戦後にかけての話ということになる。
スラック警部のデヴィッド・ホロヴィッツ(悪役の場合も少なくないが、日本語吹替だと、顔の感じが似ている外山高士さんになる確率がわりと高い人・笑)が出てくると、「よく出る人だなあ」と思ってなんだかほっとする。(20150310)