○毎年のことではあるがここへ来てまた年度末大繁忙期中。
いろいろな後片付けや新年度引き継ぎ事項が多い、というよりも、本来なら今年度中にすべき仕事がやたらと遅れていて、その対応と処理が次から次へと続いているというべきか。
こういう時は先のことで悩んでいる暇がないので、「はい、今日は何だっけ?」てな具合で、来た順に一つ一つ片づけていくと、まあそこから出来ていく、という具合でやっていくうちに、次が始まっていく、ということが多い。その中で「ああしまった!気づかなかった」な問題が、逆に見つかることもある。見つける以前に先に予想して鬱に入ってしまうような精神状態よりも、むしろ考えすぎずにやっているうちに何か問題点の発見があった、という方が、落ち込まず実質的に解決方法の検討に入れて、まだいい。元々めでたくもありめでたくもなしの春なわけだから、春愁気分におちこまずに飄々と過ごせる方法、ってのがまあ、妥当なところなのだろう。これは、こないだ映画「おみおくりの作法」を見ていて考えたことだ。映画については後ほど書くかも。
(写真:病院の検診が終わった後、ロイヤルホストのAランチをいただいた時のキイロイトリ)
本日のBGM:
・映画「裏切りのサーカス」(2011、英・仏・独)(ムービープラス、3/21 9:00~)
音楽:Alberto Iglesias 「Tinker Tailor Solier Spy OMP Soundtrack」
こないだ「イミテーション・ゲーム」で見たマーク・ストロングさんとカンバーバッチさん再び。だいぶ「遭遇する頻度の高いおなじみの人」(爆)なので、この人たちは台詞の「声」が本人のイメージと一致してて、やっぱ「字幕」の方がいい(ちょっと、日本語吹替の声優が誰がぴったりなのか思いつかない)
この「別室」でもしばしば言及している映画だが、久しぶりに見たらゲイリー・オールドマンのスマイリーがますます待田京介さんみたいに見えてきたw。それに、カメラの映像のカットの構図の一つ一つがかちっと「決まって」るのを改めて確認。でもムービープラスって途中でCMが入るんだな。テレビドラマのようだ。
英国映画やドラマというとこの手の室内楽風のミステリアスな管弦楽が多いようでもある。
・オックスフォードミステリー ルイス警部 シーズン4 #「真実が招く悲劇」(AXNミステリー、3/19 24:00~)
音楽:Barrington Pheloung (「Lewis: Music From the Series 1 」)
これも毎日連続放送中でずっと見ていて、主要メンバーの人と本人の声とがイメージで一致していてそれ以外考えられないので字幕がいい。グラナダのホームズ同様に録画しておいてあとでまとめて見ると、よく作り込まれてるなと思う。
これも久しぶりに見た今回の「真実が招く悲劇」なんかは、バディもの2時間ドラマのシーズン最終回によくある話(メンバー内で疑惑が発生する、ていうのとか、必殺仕事人なら正体がばれかかるとか、そういうやつ)の見本みたいなものじゃないのかなと思う。ちょっとミスリードな部分を詰め込み気味で難解かなとも思ったが、これまでのメンバーの長い信頼関係が下敷きにあってこその葛藤あり、な話の説得力もあるし、その疑惑と危機感が(今回はなんとホブソンさんがですね)ずいずい深まってきながら淡々と来て、ラストの30分でがっと一気に謎解きと伏線回収とスリルに持っていく、というのがよく出来ている。(こないだの「相棒」のシーズン最終回に関する議論は、そこの不足感を問題にしているのではないか。そういうのはSummer Snowの時にも思ったことであり、ただ視聴率や話題性を稼ぐためにそうしただけなのかどうかはわからないが、“構築されている世界に対する愛着が感じられない”ような一回的な「意外性」だけではだめで、読者・視聴者のファンは作品の「世界」観を了解して愛せるかどうか、を見ているのでしょうから。BBCとかITVとかの世界的人気のドラマは、そのへんに関してはかなり徹底したレヴェルの高さを持っているように思う。)
若者の一人のアレックス・プライス(「ブラウン神父」の運転手のシドの人)やルパート・グレイヴス(「シャーロック」のレストレード警部の人は「モーリス」では若かったのでそりゃ「若い時モテた人」だろうなw)がゲストに出てる。全体にハロウィンとか霊媒師とか廃棄病院とかの無気味な雰囲気もあったし、犯人側も被害者側も容疑者側もそれぞれなんともいえない微妙な事情や事件の原因の怖さを余韻に残しながら、メンバーの関係性が作品の「世界」に着地するかどうかというところが、脚本の妙なのでしょう。(20150321)