(40)Getting Away With It (1990)
テクノというかPOP 投稿日:2006/06/14 23:04
アーティスト名 electronic
どんな時に聞きたい? リラックスしたい時
ここは良かった! electronic 「electronic」 (Warner Bros./ 9 26387-2)(1991)
名曲M8「get the message」はイントロのギターでも有名。その他の収録曲も結構好きである。
ここはいまいち・・
1990~91年頃のこういう音楽は、その電子音度数といい、90年代その後のギターロック志向からは「軟弱」「ヘタレ」といわれるようで、評価が低いらしい。そこに問題を感じる。しかし私はソビエト連邦崩壊~湾岸戦争開始あたりのこの「欧州の憂愁美」な感じ、良質なpop musicぶりが好きだ。やっぱ大伴良則先生にラジオでふきこまれたせいか。ちなみにテクノというよりエレクトリック・ポップってやつだろうか。
このCDの価値は? 1500円~2000円
ジャケット☆☆☆ 歌詞☆☆☆ メロディー☆☆☆ プロモーションビデオ☆☆☆ 総合評価☆☆☆☆
コメント
マイケル・フランクスもバーナード・サムナーも基本的にズルい。決して「うまい歌い手」ではないと知られているのに、もはや「無二の歌い手」ということになってしまっている。perfect kissなんか20年前に最初に偶然遭遇して耳に入った時は、Joy DivisionからNew Orderのコンテクスト的なことは一切学習する前だったから正直「…ジャンケンで負けたのか?」みたいに思っていた(すまん)。日本の日産の車のCM音楽としてKrafityなんかを聴くようになった昨今、改めてその歌声を聴いても、ちっきしょう、にくいぜ、という感さえ味わう。やはり曲そのものが佳曲だからだろう。
殊に、このgetting away with itは、このへろへろした声で「おん、ぱーぱす♪」(笑)とか、しかたなさそうに歌われるからこそ、詞にぴったりで泣けてくる。これ以上に上手そうな人、例えばコーラスのNeil Tennant氏の方がリードをとってしまっては、この「微妙に情けない感じ」にはならなかっただろう。むしろニール先生がコーラスでちょいとしたエッセンス的に優しく寄り添う(?)というところがミソで効果的なのだった。バーニー氏の歌だから出来る芸当、その上にさらにへなちょこ度を盛り上げるこれまたしかたなさそうに美しいストリングスが、秀逸なバランスを作っている。凄いとしかいいようがない。梅雨の晴れ間にふと聴こえてくる、という感じでBGMに。教訓:やはり「歌は心」。
(付記20070519)その後PVはYou Tubeで探して見た。表情が「ダメなボク」的に陶酔してるのもよい感じ(笑)。