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文学や史跡で登場するマチを旅しながら、折々、紹介することを心がけています。

一つの流れに三つの表情 尾幌川

2020年06月29日 17時53分40秒 | 記録
尾幌川は三つの表情をもつ。そこを称して「一流に三つの流れ」と申すべきや。

 釧路郡と厚岸郡の郡界ちかくに源流部をもつ尾幌川。一筋の川ながら、実に三つの表情をもつ。

 1)に「源流部から尾幌分水を経て厚岸湾に注ぐ」領域)(緑実線)。
2)として「尾幌分水の分岐点から一支流=オッポロペツ川合流点」(緑破線)
=廃川・貯まり水=古川となっている領域です。図で緑色の破線で表現した区域。 3)は「オッポロペツ川合流点から別寒辺牛湿原を経て厚岸湖に注ぐ河口」(青実線)。

 なぜ、そうなるや。
 上流部は公有林、民有林におおわれる山林地域。

 中流部が広域の泥炭湿地。ために南に下る流路は、泥炭湿地で流れを北に迂回する。
 その迂回地点で、尾幌分水が開削された。ために、人工水路を経て厚岸湾にそそいで一流が終わる。
 分水路を開く前の旧河道は廃川・貯まり水=古川となって、流路を残す。第二の表情。

 そして、門静、大田宏陽を経て別寒辺牛湿原から厚岸湖にそそぐ第三の流路。
 変化に富む地形と洪水防止の働きかけが、「一流に三つの流れ」を生み出している。
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