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「盛田・本田・松下は、今の日本にでないのか」 『ジャパン As No1』の著者150831

2021年05月09日 08時54分14秒 | 書評
「盛田・本田・松下は、今の日本にでないのか」 『ジャパン As No1』の著者150831。
 朝比奈一郎という元官僚の紹介文。都内で開催の講演抄ということで。

 ー中央と地方の関係ー(21p)
 「(江戸時代)各藩は学校の整備に力をいれていました」「おかげで地方の教育水準は非常に高かった」
 「(幕府は)地方の発達を歓迎する余裕」「(明や清の政府にとって)地方の発達は脅威であった」
 (江戸幕府はそもそも東国の戦国大名を掌握した地域政権、西国の大名には領有地の統治委任の性格~
 (そこを参勤交代と正室在府の「人質政策」で、掌握ではないのか)

 ー近代化への過程ー
 「(中国)一九世紀に近代化のチャンスを逃したという点も中国の特徴の一つ」
 「(日本は)西洋列強の文化を取り入れて近代化に成功」。
 (日本はなぜ、列強の植民地にならずに済んだか、戦国時代末期は豊富な金銀資源と戦国大名の軍事力が背景とされるも)
 (幕末、英仏とは薄氷を踏むおもいの「剣が峰」も経験)

 ー戦後、高成長から低成長へー(22p)
 「(日本)一九五〇~六〇年代、保護主義的な政策で成功したのも基礎となる技術があったから」
 「(日本)「失われた二〇年」を経験」「どちらかというと健康な状態はキープした」

 ー「これから30年、日本は もっと強くなる」-
 「(日本)あらゆる国といい関係を続ける可能性を持っている数少ない国」
 (本報告は2015年8月の掲載。安倍政権の発足は特に近隣外交で「手詰まり感」にある。そうではないか)。
 「(日本)医療制度の充実、犯罪の少なさ、教育の優秀さ」」
  (今、新型コロナウイルス感染症。中国首脳を国賓で招き、オリンピック開催の直前の「初期主導」で根本的な間違いがあったのではないか)。
  (「日本技術の劣化」「中間層の縮小と<ふくみ資産>の枯渇」は、さまざまな欠陥を露呈するにいたっていないか)。

 ー現代、日本社会の問題点ー
 「(日本)一九五〇~六〇年代、さまざまなことを学びました」「でも、最近はそれほど勉強していない」
 「盛田(ソニー)、本田(ホンダ)、松下(パナソニック)のような日本人はもういないのでしょうか」
  (三人は「日本にはファイトをもったビジネスマンが大勢いました」の該当者ということで)。
 
 エズラ・ヴォーゲル談・朝比奈一郎解説「これから30年、日本は もっと強くなる」(『PRESIDENTO』 2015年8月31日)
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