

清の徐揚なる人の絵巻で、以前の山東京伝の「熈代照覧」と同様、いやそれをさらにスケールを大きくした形で、街中や郊外でなどの人々の様が、まことに精緻な筆遣いで描かれている。 折り本の形にして一ページ横が約9センチあり、それが24ページだから2メートル以上になる。
写真はその2ページ分だが、おそらくこれだけの中に1,000人以上の人物が描かれているだろう。拡大鏡を通して仔細に観てみると、場面場面に応じた人々の仕草まで描き分けられている。こういうことは芸術的価値とは別なのかもしれないが、私のような門外漢にはこれだけで唸ってしまうのである。