豆本三昧我褸芥(がるぁくた)ノート & 美人画あれこれ

日本の名作文芸と東西の名画の自作豆本の内容紹介のほか、その資料として集めている東西の美人画をいろいろ紹介しています。 

国芳の「水滸伝」の豆本

2011年05月05日 | 豆本


 歌川国芳の水滸伝と題したが、今回は2作品についてである。国芳は生涯に何種類もの水滸伝をものしていて、まずはそのデビュー作がその一つ(全体写真左下)である。簡単に水滸伝と言っているが「通俗水滸伝豪傑百八人一個」(一個はひとりと読む)という長い標題が正式の名称である。108人の登場人物の個々を描いた力作で、国芳はこれにより「武者絵の国芳」という地位を確立する。

 

上掲2枚は第一作の物で、かように手の込んだ力作であるが、ただ残念ながら全作品は揃わなかった。

 国芳がその後に似たようなタイトルで描いた「スイコデン」の断簡を集めたのが、右下の「様々水滸伝」と名付けたもう一つの方である。下掲がそれらであるが、絵の右上の全体タイトルの描き方で違うシリーズであることが分かる。最後のように複数人数を描いたシリーズとか、漫画パロディー的なものある。また、山東京伝が文章を書いた「通俗水滸伝」の挿絵としても描いており、最初のページを開いたものはその本の袋の表絵である。

 



コメント (2)
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