豆本三昧我褸芥(がるぁくた)ノート & 美人画あれこれ

日本の名作文芸と東西の名画の自作豆本の内容紹介のほか、その資料として集めている東西の美人画をいろいろ紹介しています。 

The allegory of vanity ( vanitas ) 虚しさのアレゴリー

2014年06月25日 | 今日の美女
Vanity あるいはラテン語の Vanitas というタイトルの絵にはこれまでの七つの大罪とは趣の違ったものがあり、それらは以下のようなものである。
 一見して判るように髑髏が目につくと思う。三段目右の絵にもテーブルの左端に僅かに見えている。
 最初の絵はエンジェルがシャボン玉を吹いているのだが、足元には砂時計、壷から立ち上る煙、花が置かれている。外の絵でも時計や花のほかに貨幣、王冠、武器、装身具、蝋燭などが描かれている。お判りのように、これらは儚い存在、あるいは空しさを表している。いかに権力、財力、武力を有していても、時や死の前には無意味、無力という、東洋の無常観とも通じる思想が描かれているという。
 こうした内容のヴァニティは、他の「強欲、怠惰、暴食」などと違って人間の努力や意志などによって抑えたり改善するなどということは出来ないわけで、虚栄とか自惚れとは大きく異なっている。


Hendrik Goltzius                         Abraham Janssens van Nuyssen         Guido Cagnacci  
    

  作者不詳                       Jan Olis                          Nicolas Regnier              
    

  作者不詳                         Jacopo Ligozzi                Matthijs van den Bergh Dimensions        
    

  Trophime Bigot                                         Giovanni Martinelli                               
  

  William Dyce                                         Antonio de Pereda  
  

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