ミネルヴァはローマ神話、アテネはギリシャ神話の名で別にパラスという名もある。
知恵・知識、美術、そして戦争の神であるが、前三つはともかくなぜかなり性質の違う戦争の神なのであろうか。
昨日述べたように、ヘルメットを冠り長い槍と盾を持ち、知恵ある鳥とされる梟を従えている。
話は飛ぶが、最近自衛権問題や再軍備の問題がやかましくなって、それらに絡んで「イージス艦」という名前を耳にすることが多い。「イージス」は高性能の防御システムのことのようだが、この「イージス」は、実はアテネの持つ、すべての攻撃を跳ね返す盾からきているのである。その盾には恐ろしい顔が嵌め込まれていて、これはかのメドゥーサの首である。この顔を描いた「胸当て」をつけているものもある。(一段四作目)
◎ 最初の絵は「レンブラント」の作品で過去にも登場させているのだが、アテネの絵では一番のお気に入りなのでモノクロ版画の今回ながらあえて再登場させたしだいである。












◎ 左はアテネを中に下「平和」と「正義」のアレゴリー。オリーブは平和、麦は豊穣、秤は公正の意味である。
右はアテネと海神ポセイドンの争い。土地の民に「泉」と「オリーブ」を贈る賭けをし「泉」のポセイドンが負けてしまう話である。「泉」の方がよさそうだか゜、実は海の水で塩辛くて飲み水にならなかったのであった。


◎ 下の四点は、アテネの姿で描かれた「何々公爵夫人」などといった貴婦人たちである。




