今年の七月に月岡芳年の「新柳二十四時」(1880,年)なる作品を取り上げたが、これは1890年の作品。
これも一枚だけが見付からずにあったのが最近やっと揃ったばかりである。で、ケチくさく8点ずつ分割掲載。
「新柳」は芸者の24時間の行為を描いたのに対しこれは様々な女性の様子を描いており、それも駒絵の中のことぱに対応した 姿がメインのようで時刻との関連は薄いようである。見立てとあるように、時刻が駄洒落になっていたりするので、駒絵の文が読めないと内容が分らないのだが、残念ながら私には崩した変体仮名などはとても読めない。
例えば三点目「「午前三時」では、小間絵に風車と一つ目小僧の玩具の絵と「泣くとお化けが三時升(参じます)」とあり、つまり「泣いてるとお化けが来ますよ」という訳である。夜中の三時に赤ん坊にオシッコさせないと思うけと゜。
五時「しんじんのしるしやかどに五時ん燈(御神燈)」。 六時「牛乳を六時(ろくに)のまねどたっしゃにそだつ」。というところですかね。
大体がこんな調子らしいので、むしろ絵だけ眺めてた方がいいかもしれませんね。