浮世絵・錦絵で「源氏絵」と言う場合には、以下の三通りがあるようである。
1 本来の紫式部の「源氏物語」を描いたもの。
2 柳亭種彦・歌川国貞の「偐紫田舎源氏」を描いたもの。
3 「源氏物語」の巻名から連想される出来事や物語を描いたもの。
特に多いのは、2の「田舎源氏」を華麗に描いたものであるから平安の風俗とは異なって足利から徳川期の混合したような風俗であり、また3あたりになると巻名からの連想と言ってもその奇抜さなどに意味があるようで、「源氏物語」とは直接関係なく現代の我々ではその結びつきが理解できないものも多い。
下は「若紫」を123の順に並べたものである。