下町のパンを食べてみませんか?

千住、緑町ゆうやけ通り下町のパン屋パレット

再び T君へ

2006-06-18 01:00:56 | パンのパレット

お店の成長は君たちにもカカッテいます。
君たちがただ荷運びの人間ならば僕たちの成長速度は遅いと思う。
君たちのフィードバックしている知識や見聞が
僕たちに伝わり僕たちのレベル、意識も技術も向上するのです。
君たちが来る日は焼いたパンを見られるから緊張します。
君たちが持っているパン屋チャートのどのへんにいられるか?
君たちが他店で良い意味でウチを話題にするかも気になります。
だから毎日必ず一つ以上の実験をしています。
僕が緊張できるほどの営業力と店を的確に評論できる目を
持ってください。そうでないと店は停滞してしまいます。
君たちが勉強するとお店も勉強します。
一進一退ですが留まる事などないよう優しく厳しい事を
言ってくださいね。
人もたぶん同じだと思います。
刺激を受けるほどの人に出会った時に僕は反省や成長をする
感じです。

お客様のK君は小さい頃は母や兄とお店に来ていましたが、
お兄ちゃんと二人で来るようになり、今はK君一人で来てくれてます。
「僕、6年生になったんだ。月曜日から修学旅行で日光に
行くんだよ。」楽しそうに話してくれました。
足立区の小学校は僕の頃も日光でした。
K君が買うのは何年も前から同じパンですが、その間に配合や
製法は微妙に何度も変えてきました。
こんなハズじゃなかったと思うデキのパンになっても
K君家族は食べ続けてくれています。
許されたお礼は感謝と努力。 
どんな事でも最初は自分が興味を持って始め、夢中になり、
悩んだりもしますが苦悩する原因を自分優先で考えていると
なかなか抜け出せません。
そんな時には「K君家族の食べる」をイメージすると
自分が何をどうしたら良いのかが見え始める気がします。

T君、結局僕たちがしていることは自分達の満足の為でなく、
K君の笑顔を見るためかもしれないね。