母の見るTVは
「料理」「落語」「旅」番組でした。
僕が生まれて暫らくの間は誰の家にもテレビや電話が
当たり前のようにある時代ではありませんでした。
3丁目の夕日さながらにそれらのアルお宅にお邪魔する
経験を積んで?からホームTVの時代に入ったと思います。
我が家には文学全集などの数を圧倒する
料理の本がありましたし、ガスコンロの上に
乗せて使う金属製の四角い箱もありました。
それはオーブンでなくパンとか呼ばれていた
ような気がします。
さて「らくだ」です。
母が見ていた落語の番組で僕が始めて
面白くイツまでも記憶に残り、落語が好きになった
きっかけの古典落語が「らくだ」でした。
当時の人気ナンバーワンは
林家三平師匠だったと思いますが、
僕は五十代半ばで亡くなられた「らくだ」の
十代目 金原亭馬生 師匠が好きでした。
落語家の笑福亭鶴瓶 さんが
10月27,28日から東銀座の歌舞伎座を
皮切りに「らくだ」で全国を巡ると聞いて
馬生さんを思い出しました。
昨日来店した対照的な二人の営業マンが
おりましたが、およそ人様に営業するとは
思えない身なりの二十代前半の営業B君から
「へ~スペインの牛追い祭りを知ってるんですかぁ~」
「パンプローナ知ってますぅ?」
「へミングウェイご存知とは・・・」
それは僕と友人が還暦後のいつか牛の前を走ると
言った時に彼の口から出た言葉です。
言わなかったけど Key West もご存知です。
いったい彼は僕にどんなイメージを持っているんでしょう?
彼の業種別イメージに失望するとともに
彼の顧客にはならないと思いました。
偶然ですが僕の店に来る前に寄った店は僕の友人の
千住の東のホラ吹き男爵の処でした。
すっかり男爵に感化されてる様子に思わず
噴出しましたが、悪い人間とは思わなかったけど、
むしろ幼いとも思ったけれど、客にはならん!!
な~んて西の公爵は思った次第です。