ふむ道,小道,数多く

趣味いろいろ。2014/9に別ブログを合体したので、渾然一体となってしまいました(笑)

ゴッホ展

2005-05-02 23:10:21 | イベント
今日はとてもらしくないに行って参りました。
理系で,文学オンチ,芸術オンチの私が,何故このような所に出没したかと言いますと,‥実は去年の秋に,出張でオランダに行った時,フリータイムにアムステルダムのファン・ゴッホ美術館に行って,実物のゴッホの絵を観ました。そして,自分がそれまで抱いていた彼の絵に対するイメージ,暗い,激しい,理解しがたい,‥とは全く違うと思いました。とても個性的ではありますが,ある時は素朴で,ある時は明るく,きれいで,わかりやすい絵を描く人だったんだ,というような事がわかったんですね。今回,日本にその絵が来る,と聞いて,連休に特に出掛ける予定もなかったので,家族に見せようと思って,行ってみました。

ゴッホの生涯というのは,37才でピストル自殺したという事以外知らなかったのですが,彼は実は,父も祖父も牧師様,という家に生まれたのですね。宗教に生涯を捧げようとしたけど結局挫折,オランダ,フランスを行き来しながら絵を描いていたそうです。弟と仲がよく,一生文通を続け,彼の死は弟が看取り,その弟も彼の後を追うようにすぐに亡くなったそうです。若い頃,熱心すぎて伝道師になれず,失恋のせいで精神を病んだりした事もあったそうです。

意外?だったのは,語学堪能な事。(語学を教えた時代もあったようで) オランダ語の他に,英語,フランス語,ドイツ語もできたそうです。彼が生きたのは19世紀後半。パリに住んでいた頃は,当時のフランスでの流行の文学もよく読んでいたそうで,その中にはモーパッサン等も含まれるわけですね。私は最近モーパッサン短編集を読みましたけど,確かにあの時代のパリで遊び過ぎると,精神にも健康にもよくなかっただろうなあというのは,なんとなくわかります。

展示されていた絵ですが,実は,オランダで観たような「明るく,きれいで,わかりやすい」絵があまりなくて,「暗く,激しい」一般的なゴッホのイメージそのままの絵が多かったかなと思います。ちょっと残念でしたけどね。でも,働く人々を描いた絵は素朴で,植物を描いた絵はやっぱりきれいでしたよ。ただ単に激しいというだけでないのは,十分にわかります。

大兵馬俑展

2004-10-04 01:06:00 | イベント
冷たい雨の中,大兵馬俑展を見に行きました。(写真は記念撮影用のレプリカです。)こんな地味なイベントにしかもこんな雨では空いているだろうとたかをくくっていたら,見事にハズレで,夕方のスーパー並みに混んでいました。

兵馬俑というのは,平たく言えば,30年前に,西安の農民が発見した,秦の始皇帝の副葬品。しかし一口に副葬品とは言っても,8000体と言われる等身大の兵士と馬,馬車,その他,いろいろな調度品が地下の広大な空間に埋まっているのだそうです。

連れと2人で行ったのですが,入り口で500円の音声案内(テレビのリモコンのようなコントローラにヘッドフォンがついている)を「1つだけ」借りました。

今回この展示会に来ているのは,さまざまな身分の兵士の像(立ち姿の他,座って矢を構える姿勢のものもあります)約20体と,文官の像,雑技をするちょっとユーモラスな芸人の像(頭なし(汗))馬の像約5体,皇帝用の馬車のミニチュアのレプリカ,その他こまごまとした食器や武器など,です。

まず印象に残ったのは,人物像の背が高い! (180~190cm)これは,まさに指輪物語の世界みたいだ!馬が一杯いるし,ローハンかな?などと1人で勝手に想像して楽しんでいたら,人物の像は,わざと実物より30%増し位で大きく作られたのだそうです。

それはまあいいとして(笑),人物の顔は1つ1つ違います。皆結構ハンサムですよ。服装や髪型が身分によって違い,また髪型は結い方など特徴がありかなりおしゃれです。馬の像達は,足腰の筋肉の盛り上がりもよく表現され,本当によくできています。文官はかなりの美青年です♪ ただ,皆さんお腹の辺りがぽっこりしているのは,‥‥食べ物が豊かだったという事でしょうかね?(笑)これだけ美青年の兵士や文官を揃えたら,芸人は一体どんな顔しているんだろうと思いましたが,残念ながら,頭がないんですね。

皇帝の馬車は,レプリカながら,なかなかきれいでした。(本物は西安にあり,本当にキラキラしてきれいとか)お馬さんがかわいい! 写真などではわかりにくいのですが,右端の1匹だけ頭に穂のようなものをつけていて,これは皇帝の印なのだそうです。

細かい展示品の中で,目を引いたのはクロスボー。(やっぱローハン思い出している私(汗))これは本物は朽ちて消滅したので,想像品だそうですが,とても立派なものでした。
あと印象に残ったのは,秦の始皇帝は度量衡の統一もしたそうで,その関係の展示品の中に,重さの基準になる錘がありました。この錘に付けられた名前,○に当てはまる部分の文字を忘れてしまったのですが,○権,と言います。この「権」は権力の権。錘には天秤のようにバランスを取るという意味があり,権力というのは,様々な人を治める為のバランス感覚を意味する,という当時の考えを表しているのだそうです。やはり中国は奥が深いです。

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